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日々の活動日記
浴室リフォーム後の外壁、あなたのお家は大丈夫?

目次
千曲市の住宅外壁現場調査
現調地域 | 長野県千曲市 |
現調場所 | 浴室外壁、雨どい、破風板、室内階段等 |
現調内容 | 浴室の外壁塗装や雨どい・破風板の修繕、室内工事等 |
現調経緯 | お取引している会社様からのご依頼 |
気温が下がり、木々の葉が落ち始める季節になりました。
建物の周囲に樹木が多いご家庭では、毎年のように落ち葉の掃除に苦労されているのではないでしょうか。
特に気をつけたいのが「雨どい(雨樋)」です。
乾いた落ち葉であれば風で飛ばされて問題になりにくいのですが、雨や露で濡れた落ち葉は雨どいに溜まりやすく、詰まりの原因になります。
詰まってしまうと、本来の排水機能が働かなくなり、雨水が溢れて外壁を汚してしまうことがあります。
また、落ち葉に加えて雪が積もると、雨どいに過剰な荷重がかかってしまい、勾配(こうばい)が狂ってしまうことも。
外見では正常に見えても、内部では水がうまく流れず、特定の場所から雨水が垂れてくるようなトラブルにつながるケースもあります。
そのような場合、一度取り外して調整が必要になることもあります。
もし、雨どいに落ち葉が溜まっているようであれば、早めの清掃をおすすめします。
また、毎年同じような状況が続いている場合は、雨どいの中に「落ち葉防止ネット」を取り付けると、詰まりの予防に効果的です。
「ちりも積もれば山となる」と言いますが、落ち葉も積もれば重くなり、建物に負担をかけるリスクになります。
既存の外壁とのジョイント部分やサッシ周りに出てしまっている隙間には注意しなければなりません。

さて、今回は、お取引のある会社様からのご依頼で、千曲市内の住宅を現地調査させていただきました。ご相談内容は多岐にわたっていましたが、特に気になったのが「浴室周辺の外壁の状態」です。
浴室は以前にリフォームされたとのことでしたが、外壁を見るとコンクリート打ちっぱなし風の仕上げになっており、一見スタイリッシュな印象。
しかし、よく観察してみるとサッシの周囲や既存の外壁との境目に細かいひび割れ(クラック)が複数確認されました。
このようなクラックは、見逃して放置してしまうと、さまざまな問題を引き起こします。
特に注意が必要なのは、幅が広がったクラックやサッシとの取り合い部分の隙間です。
細いひび割れであれば、塗装でカバーすることで水の浸入を防ぐことができますが、幅が広い場合は塗装だけでは対応できません。
先に適切な補修を行ってから塗装仕上げをする必要があります。
もし、このようなひび割れや隙間をそのまま放置してしまうと、まず懸念されるのが「湿気の問題」です。
隙間から入り込んだ湿気は、壁内の木材や断熱材にカビを発生させ、建物の寿命を縮める原因となります。
もうひとつ重要な点が「コンクリートの中性化」です。
コンクリートはもともとアルカリ性ですが、空気中の酸性成分と反応して徐々に中性化していきます。
中性化が進むと、コンクリートの内部で鉄筋が錆びやすくなり、構造的な強度が低下。最終的には外壁の剥離や崩落といったリスクにもつながりかねません。
状態に応じて、ひび割れや隙間をしっかり補修し、最終的に塗装で仕上げることで、湿気や劣化のリスクを大幅に減らすことができます。
浴室のリフォーム後、外壁が打ちっぱなし風になっているお宅では、同様の症状が現れている可能性があります。
見た目がきれいでも、サッシの周囲や外壁のひび割れを見落としていませんか?
これから冬を迎えるにあたり、外気の冷え込みや室内からの結露による影響も強まる時期です。
建物を守るためにも、定期的な点検と適切な修繕を行っていくことが大切です。
実は、今回のようなケースでなくても、モルタル外壁にひび割れ(クラック)が生じることがあります。
モルタル外壁にクラックが生じる主な原因とは?
まず押さえておきたいのは、モルタル外壁に生じるクラック(ひび割れ)は、すべてが“施工不良”や“建物の欠陥”によるものではないという点です。
モルタルという素材は、セメント・砂・水を混ぜてつくられるため、水分が蒸発する過程で必ずわずかに収縮します。
この収縮の影響で、どんなに丁寧に施工された建物でも、時間とともに微細なクラックが生じることは珍しくありません。
重要なのは、「なぜクラックが起きるのか」を知り、早めに点検や補修を行うことです。
原因を正しく理解することが、外壁の長寿命化につながります。
乾燥収縮によるひび割れ
前述した、現象を「乾燥収縮」と言い、その収縮によって表面に細かなヒビ(ヘアークラック)が入ることがあります。
特に新築後1~3年の間に発生することが多く、幅や深さはごく浅いのが特徴です。
見た目は気になるものの、すぐに建物全体の構造に影響を与えるわけではありません。
ただし、放置すればそこから雨水が染み込む原因になるため、防水塗装の再塗装やシーリングで早期の対処が望まれます。
気象条件や紫外線の影響
モルタル外壁は、常に過酷な気象条件にさらされています。
夏場の直射日光による高温、冬の凍てつく寒さ、さらには風雨や積雪などの影響で、外壁の表面は伸び縮みを繰り返します。
たとえば日中に温まって膨張した壁面が、夜になると急激に冷えて収縮する。こうした温度差による応力が蓄積し、表面にクラックが生じやすくなるのです。
紫外線によって塗膜が劣化し、保護機能が失われると、さらに劣化は加速します。
こうした“環境による疲労”を防ぐためにも、定期的な塗り替えによる保護が非常に重要です。
水分の侵入と凍害
モルタルのクラックから雨水が入り込み、気温が氷点下になると、その水分が凍って体積を膨張させます。
これを「凍害」といい、内部からモルタルを押し広げてヒビを拡大させる原因となります。
特に北信地方など寒冷地では、冬の間に何度も凍結と融解が繰り返されるため、この凍害の影響が顕著に現れます。
初期のヘアークラックだったものが、春を迎えるころには明らかに深く大きなクラックに成長していた、ということも珍しくありません。
こうした被害を防ぐには、ヒビが浅いうちにしっかりと補修し、外壁の防水性能を維持することがカギとなります。
地震による揺れ
震度の大きな地震が発生したあとに、外壁に新しいクラックが発見されることはよくあります。
揺れによって建物全体に強い力が加わるため、特に応力が集中する箇所にヒビが入りやすくなるのです。
これが“構造クラック”であれば、単なる表面補修だけでは済まず、補強工事や全面的な改修が必要になるケースもあります。
地震直後は「表面だけの問題かな?」と思っても、実は内部で重大な損傷が進行していることもあるため、外壁に異変を感じたら必ず専門業者の点検を受けることをおすすめします。
構造安全性の確認は命に関わる問題でもあります。
モルタル外壁のクラックの種類と見極め方
クラックには大きく分けて「ヘアクラック」と「構造クラック」の2種類があります。
ひび割れの幅や深さによって補修の必要性が変わってくるため、見極めが非常に重要です。
クラックの種類 | 特徴 | 補修の必要性 |
---|---|---|
ヘアクラック | 幅0.3mm以下、表面に発生する浅いひび割れ | 緊急性は低いが、経過観察と定期点検が必要 |
構造クラック | 幅0.3mm以上、内部構造に達する深い割れ | 早急な補修が必要 |
クラック幅を測る際には、専用のクラックスケール(ひび割れ測定ゲージ)を使うと客観的に判断しやすくなります。
クラック補修の方法と施工内容の違い
ヘアクラックとは、幅0.3mm未満程度の極めて細い表面のひび割れを指し、外壁の防水機能を少しずつ低下させるリスクがあります。
構造への影響は少ないため、補修方法としては「微弾性フィラー」や「シーリング材」でヒビを埋めたうえで、外壁全体を再塗装するのが一般的です。
このとき、補修跡を目立たせずに仕上げるためには、塗装との一体施工が重要です。
フィラー単体の補修だけでは、美観や耐久性が中途半端になり、再発のリスクも高まるため、見た目と防水性を両立するには“補修+塗装”がセットとお考えください。
構造クラックの補修方法
幅0.3mmを超え、深く内部まで達するひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、建物の動きや地震の影響で発生することが多いです。
この場合、表面を埋めただけの処置では根本的な補修にならず、むしろ見えないところで劣化が進行する危険があります。
そこで必要となるのが「Vカット」や「Uカット」で一度ヒビを拡げ、内部にエポキシ樹脂や弾性コーキング材を圧入し、躯体との一体性を回復させる施工です。
仕上げにはモルタルを整形し、色合わせ塗装を施して外観の違和感も抑えます。
費用と手間はかかりますが、構造の健全性を保つためには不可欠な工程です。
部分補修と全体補修の使い分け
外壁のクラック補修は、ヒビの数や分布によって「部分補修」で済ませるか、「全体補修(塗装全面改修)」を検討するかが分かれます。
たとえば、サッシ周りに集中したクラックであれば部分対応で効果を発揮できますが、外壁の広範囲に無数の細かいクラックがある場合は、全体補修の方が結果的に見た目も均一で、費用対効果が高いのです。
部分補修を繰り返していくうちに、補修跡が目立ってしまったり、足場を何度も組むことになってかえって費用がかさんだりする例も少なくありません。
全体の塗装時期が近いなら、思い切ってまとめて直すことも賢明な判断です。
クラック補修が必要な理由と放置リスク
ヘアクラックでも放置しない理由
ヘアクラックは一見、細くて浅く、建物に大きな影響を与えるようには見えません。
そのため「この程度なら大丈夫だろう」と考えてしまう方も少なくありません。
しかし、ヒビがあるということは、外壁の塗膜やモルタル層の防水機能に“綻び”が生じているというサインです。
ここから雨水や湿気が入り込むと、モルタルの内部で中性化が進んだり、塗膜の浮き・剥がれが起こったりと、見えない劣化が広がります。
結果として、最初は部分補修で済んだものが、数年後には大規模な全体補修に発展するケースも。
コストと手間を抑えるためにも、ヘアクラックでも早めの補修が理想です。
構造クラックの放置は構造全体の問題につながる
構造クラックは、建物の内部構造にまで影響を及ぼす重大なひび割れです。
表面のモルタル層を超えて、内部の鉄筋や柱に達している可能性があるため、表面だけの問題と考えて放置するのは極めて危険です。
特に鉄筋コンクリート造の場合、クラックから侵入した水分が鉄筋に触れると、酸化によって“膨張性のサビ”が発生し、周囲のコンクリートを押し広げてさらにクラックを拡大させます。
また、木造建築では内部の木部が腐朽し、構造耐力を著しく低下させることも。
結果として、雨漏り・カビの発生・壁面の崩落といった、建物の安全性に関わる被害を招きかねません。
小さなクラックが、建物の寿命を左右する分かれ道になることを、ぜひ知っておいてください。
クラック補修を行う際の注意点とポイント
原因の見極めが補修成功の第一歩 クラックの補修は、単にひびを埋めればいいというものではありません。
なぜそこにひびが入ったのか、原因を突き止めなければ再発の可能性があります。
専門業者による点検や診断を受けてから、適切な補修方法を選びましょう。
業者選びと施工内容の確認を丁寧に 施工会社によって提案する補修方法や費用、使う材料などは異なります。
複数社から見積もりを取り、納得できる内容かどうかを比較検討しましょう。
「補修だけでなく、再発防止策まで考えてくれるか」が良い業者を見分けるポイントです。
補修後も定期的な点検が必要
ひび割れを補修しても、環境の変化や建物の動きによって再発することはあります。
1年〜3年に1度は外壁の点検を行い、早期発見・早期対処を心がけることが大切です。
モルタル外壁のクラックは早期対応がカギ
モルタル外壁のひび割れは、決して珍しいことではありません。
しかし、どんなヒビでも放置すれば大きなトラブルにつながる可能性があります。
ヘアクラックであっても、放置せずにメンテナンスのタイミングを見極めて行動することが、建物を長持ちさせる秘訣です。
ご自宅の外壁をじっくり観察してみてください。
もし気になるクラックを見つけたら、早めに信頼できる業者に相談し、適切な補修を進めましょう。