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2015/10/16
【現調レポ】山ノ内町で発見!窓まわりの”モルタルにひび”塗装前に必要な補修とは?

目次

山ノ内町現場調査&塗装工事『山ノ内町塗装工事現場調査』

ファイル 2015-10-16 22 36 25

施工地域長野県山ノ内町
施工場所店舗
施工内容外壁モルタル部分修繕
目的劣化したモルタルを修繕
施工経緯お客様からのご依頼
使用材料モルタル・シーリング・シリコン塗料

コンクリートの天井や壁に、ひび割れや膨らみ、鉄筋の露出を見つけて「これって危なくない?」と不安になった経験はありませんか?
実はそれ、コンクリートの内部が「痛んでいる」の可能性があります。
それもしかして「爆裂」かもしれません。
コンクリート内部で起きる劣化現象のことで、構造体の寿命を縮めるだけでなく、人身事故を引き起こす危険性もある重要な問題です。
これがタイル下などで起こっていると剥がれ落ちてしまうかもしれません。
人がよく歩く場所の真下でなんて起こっていれば本当に危険ですよね!
今回のご依頼は、いつもお世話になっているお客様!場所は山ノ内町です。
部分的なモルタルの補修と再塗装を行いたいとのこと。
補修場所は2階の外側、窓の開口部の廻りになります。

なぜコンクリートは爆裂するのか?

爆裂は鉄筋のサビによる“内側からの破壊”

コンクリートの爆裂とは、内部の鉄筋がサビて膨張し、コンクリートを内側から押し出す現象を指します。
以下に、その発生メカニズムを時系列でご紹介します。

爆裂発生までの4ステップ

目に見える破損の前に、内部ではすでに深刻な劣化が進んでいます。

爆裂(ばくれつ)とは、鉄筋コンクリート構造で、内部の鉄筋がサビて膨張し、コンクリートの表面を破って剥がれ落ちる現象のことをいいます。
見た目には突然剥がれたように見えても、実は長い時間をかけて内部で劣化が進行しているサインです。
ここでは、爆裂が発生するまでの典型的な4ステップを、順を追って解説します。

ステップ内容
①ひび割れが発生・水分浸入コンクリートの乾燥収縮や地震、荷重などによりひび割れが発生し、そこから水や空気が内部に浸入します。
②コンクリートの中性化が進行ひび割れを起点に、コンクリートが本来のアルカリ性を失い、中性化。鉄筋がサビやすい環境になります。
③鉄筋にサビが発生水と酸素に触れた鉄筋が酸化し、サビ(赤錆)となって体積が2~3倍に膨張します。
④膨張した鉄筋がコンクリートを押し出す=爆裂膨張圧に耐えきれず、コンクリートの一部が割れて剥がれ落ちます。これが「爆裂」です。

①ひび割れが発生・水分が浸入する

コンクリートに最初のダメージが現れるのは、「ひび割れ」です。
これは、乾燥による収縮、地震、建物の荷重、あるいは経年劣化によって発生します。
そしてこのひび割れから、雨水や空気中の湿気、二酸化炭素がじわじわと内部に浸入していきます。
一見浅い表面の傷に見えても、ひび割れの奥から深刻な劣化が始まっている可能性があるのです。

② コンクリートの中性化が進行する

通常、コンクリートは強アルカリ性(pH12〜13)で、内部の鉄筋をサビから守る性質があります。
しかし、ひび割れから侵入した二酸化炭素や水分によって、コンクリートのpHが下がり、徐々に中性化が進んでいきます。
この中性化が鉄筋まで到達すると、鉄筋は外部からの水や酸素と接触しやすくなり、一気にサビやすい状態になります。
中性化は目に見えない静かな劣化ですが、鉄筋腐食の直接的な引き金になる重要な要素です。

③ 鉄筋にサビが発生する

コンクリート内部の鉄筋が酸素と水分に触れることで酸化反応を起こし、赤サビ(酸化鉄)となって膨張します。
このとき、サビは元の鉄の2〜3倍もの体積に膨れ上がるため、コンクリート内部から周囲に強い圧力をかけるようになります。
目に見えないうちに、鉄筋のまわりでジワジワと“膨張力”が高まっている状態です。
これが放置されると、コンクリートのひび割れが広がり、やがて表面に異常が現れ始めます。

④ 膨張した鉄筋がコンクリートを押し出し爆裂

鉄筋のサビによる膨張に、コンクリートの内部圧力が耐えきれなくなると、コンクリートの表面がバリッと音を立てて剥がれ落ちるような爆裂が発生します。
この段階になると、すでに鉄筋は劣化し始めており、コンクリートの断面も欠け、構造耐力が低下している恐れがあります。
「表面の剥がれ」や「茶色いサビ汁が垂れている」といった兆候が見られたら、早急に専門業者による調査・補修が必要です。

①鉄筋がサビる
②体積が膨張
③内側から押し出す
④コンクリートが破壊されるという流れで、爆裂は発生します。

爆裂の前兆と要注意な状態|見逃さないためのチェックポイント

爆裂は“目に見えない場所”でも進行しているかもしれない

爆裂と聞いて「鉄筋が見えてないならまだ大丈夫」と思う方も多いですが、実は目に見える症状だけが危険のサインではありません。

こんな状態があれば要注意

以下のような症状が見られる場合は、コンクリート内部で鉄筋が膨張・腐食している恐れがあり、早急な確認が必要です。

症状説明
表面が膨れている内部の鉄筋が膨張し、コンクリートを押し始めている証拠。
鉄筋が腐食して露出しているサビが進行し、コンクリートが剥がれ落ちた状態。危険度高。
表面からサビ水が流れている鉄筋が酸化して流れ出した成分がシミや筋となって見える状態。
小さなひび割れが高所にある天井など目線より高い位置のひび割れは、剥落事故のリスク大。

表面が膨れている

見た目では大きな破損がないように見えても、一部が“ポコッ”と盛り上がっている場合は要注意。
これは、内部の鉄筋がサビによって膨張し、周囲のコンクリートを押し出しているサインです。
時間が経つにつれて、この膨らみはやがて**「爆裂(はく離)」へと進行し、コンクリート片が落下する恐れ**もあります。
「触ると浮いている」「軽く叩くと音が違う」と感じたら、即点検を。

鉄筋が腐食して露出している

コンクリートがすでに一部剥がれ、中の鉄筋がむき出しになって赤くサビている状態は、すでに進行した劣化の証拠。
この段階では、鉄筋の断面が細くなって強度が低下している可能性があり、構造安全性にも関わってきます。
この状態を放置すると、周囲のコンクリートが次々と剥がれ落ち、補修範囲も拡大していく一方です。
早めに対応すれば、簡易的な防錆補修で済むケースもあります。

表面からサビ水が流れている

コンクリートの表面に、茶色い筋やシミのような跡がついている場合、それは「サビ汁」です。
鉄筋がサビて酸化し、その成分が水分と一緒に染み出してきた状態で、内部でサビが進行している確かなサインです。
一見、単なる汚れのように見えることもありますが、放っておくと鉄筋の膨張が進み、爆裂や剥落に繋がる恐れがあります。
定期的に清掃しているのに同じ場所にサビ跡が出続ける場合は、内部からの劣化進行を疑うべきです。

小さなひび割れが高所にある

小さなひびでも、高所、特に天井や梁の下側にある場合は、落下事故のリスクが非常に高くなります。
構造上、上からの荷重を支えている部分でのひび割れは、内部鉄筋の劣化や荷重集中の可能性があり、慎重な点検が必要です。
また、目線より高い位置は点検や清掃が届きにくく、劣化に気づきにくいため、爆裂が突然起こるケースも。
特に人の頭上にあたる部分は、たとえわずかなひび割れでも軽視せず、調査依頼を検討すべき重要箇所です。

天井や庇の裏など、剥落すれば人に落下する位置のコンクリート劣化は、早急な点検・補修が求められます。

コンクリート爆裂の補修工事の流れ

鉄筋サビの完全除去が再発防止のために重要

コンクリートの爆裂を補修するには、表面の見た目を直すだけでは不十分です。
内部の鉄筋に残ったサビをしっかり除去し、再発防止の処理を施す必要があります。

一般的な補修工事の5ステップ

ここでは、現場でよく行われる「爆裂補修工事」の基本的な流れを、5つの工程に分けて解説します。
それぞれの工程には意味があり、どれが欠けても「持たない補修」になってしまうため、丁寧な作業が求められます。

1補修箇所の調査

【内容】
まずは建物全体、または対象エリアの状態を目視や打診で点検し、ひび割れや浮き、膨れのある箇所を確認します。
特に、爆裂が起こる一歩手前の“内部鉄筋のサビ膨張”が疑われる部分を見逃さずに特定することが重要です。

【目的】
表面だけのひび割れに見えても、内部では劣化が進行している場合があるため、被害範囲を正確に見極めることが、補修の第一歩です。

2斫り(はつり)作業

【内容】
爆裂や浮きがある部分の劣化したコンクリートを、ハンマーや電動工具を使って慎重に削り取ります。
鉄筋が完全に露出し、周囲に浮きが残らないように、周囲よりやや広めの範囲まで斫るのが一般的です。

【目的】
サビた鉄筋をむき出しにすることで、根本原因への処置が可能になり、表面だけの補修で終わらせないための重要な工程です。
※斫りが不十分だと、再爆裂や塗膜の浮きにつながることがあります。

3鉄筋のサビ落とし

【内容】
露出した鉄筋の表面を、ワイヤーブラシやグラインダーなどの工具で丁寧に研磨し、赤サビや腐食物を取り除きます。

【目的】
鉄筋にサビが残っていると、補修後も膨張が再発しやすく、再びコンクリートを押し出してしまう恐れがあります。
しっかりサビを落とすことで、補修の“持ち”を左右する最も大事な工程といえます。

4プライマー・モルタルで成形

【内容】
鉄筋に防錆プライマー(鉄筋用防錆剤)を塗布し、その上から樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルなどの高性能補修材で成形します。
周囲の既存コンクリートと一体化するように、なじませながら滑らかに仕上げます。

【目的】
防錆プライマーは、鉄筋の再腐食を防ぎ、モルタルは強度と接着性に優れた素材を使うことで、補修後の耐久性を高めます。
補修跡が目立ちにくく、見た目の仕上がりも良好になります。

5乾燥・硬化

【内容】
補修したモルタルをしっかり乾燥・硬化させる時間を確保します。
気温・湿度に応じて1日以上養生期間をとることもあり、強度が安定するまで無理に触れないことが重要です。

【目的】
硬化が不十分だと、せっかくの補修も強度不足・剥がれ・ひび割れにつながるため、乾燥時間は決して省けない工程です。
丁寧な仕上げほど、養生をしっかりとる傾向があります。

爆裂を未然に防ぐ「低圧注入」とは?

ひび割れの“奥”まで対処することで、再発を防げる

爆裂はひび割れから始まる。つまり、「ひび割れを見つけて、早い段階で内部まで対策すること」が最善の予防策です。

低圧注入の特徴と効果

特徴説明
0.01mmの極細ひびにも対応可能人の目では見えないような微細なひび割れにも樹脂を注入し、進行をストップできます。
鉄筋周辺まで届く補修が可能内部の鉄筋の隙間まで樹脂が入り込み、空気や水を遮断しサビを予防します。
天井や高所の爆裂再発防止にも有効見た目ではわかりにくい危険箇所にも対処できるため、剥落事故のリスクを軽減できます。

低圧注入は、「再発させない補修」として多くの現場で採用されている信頼性の高い工法です。

コンクリート爆裂は早期発見・予防補修がカギ!

今回の現場では、部分的にモルタルが剥離しているのを確認することができました。人によってはクラックがあるだけで、不安になってしまうかもしれません。
ただ、今までお伝えしたように調査方法もあれば、改修方法もあります。
もし、外壁にクラックがある場合には、一度業者に見てもらった方がいいかもしれません。
髪の毛のような細いクラックの場合には、ほとんど影響しませんが、大きければ大きいほど、放置するのは危険です。雨水の浸入を引き起こすからです。
事実、躯体改修などの現場では、内部へと水が浸入していることがあります。まずは、私たちにご相談ください!

最後にもう一度。
前述したようにコンクリート爆裂は、一見小さなひび割れから始まり、内部の鉄筋をサビさせ、最終的にコンクリートを破壊してしまう深刻な劣化現象です。

◆爆裂は「鉄筋のサビによる体積膨張」でコンクリートを押し出す現象
◆小さなひび割れや膨れも、放置すれば爆裂の原因に
◆補修では「鉄筋のサビを完全に除去」し、モルタルで成形
◆再発防止には、内部のひび割れまで補修できる低圧注入工法が有効
◆高所のコンクリートや天井などは特に早めの点検・補修が重要
◆「鉄筋が見えたら危険」ではなく、「ひび割れたら、すでに爆裂が始まっている可能性がある」と認識しておきましょう。
安全で長持ちする建物を維持するためにも、爆裂の前兆を見逃さず、早めの点検と補修で安心を手に入れましょう。

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また、様々な公共施設や有名物件も手掛けさせていただいています。
お陰様で入札参加資格でもAランクをいただくなど活躍の機会を与えていただいています。
これからも、たゆまぬ努力を続けていきます。

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