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日々の活動日記
坂城町で外壁塗装の現調にお伺いしました『トタン屋根のサビ、外壁塗膜のひび』

目次
坂城町で外壁塗装の現調にお伺いしました
現調地域 | 長野県埴科郡坂城町 |
現調場所 | 一般戸建て住宅 |
現調内容 | 屋根、外壁、破風板、雨どい、雨戸などの塗装 |
現調経緯 | ホームページから問い合わせをいただきました |
外壁や屋根の塗装工事は、屋根・壁・付帯部など全体を施工する場合、最低でも2週間程度はかかるのが一般的です。
さらに、シーリング打ち替えや細かな補修作業を伴う場合は、3週間から1ヶ月かかるケースも珍しくありません。
たまに「1週間くらいで塗り終わりました」という話を聞くことがありますが、実はこれ、注意が必要です。
短期間で終わる工事には、高圧洗浄後の乾燥時間を十分に取らずに塗装を重ねるなど、工程の手抜きリスクが潜んでいる場合もあります。
乾かしきれないまま塗料を重ねれば、密着不良や早期剥がれの原因になりますし、結果的に「塗ったはずなのにすぐ劣化」という悲しいトラブルにもなりかねません。
施工前には、
・工期はどのくらいかかるのか
・どの塗料を使うのか(カタログ提示の有無)
必ず確認するようにしましょう。
いまや、ただ職人さん任せにする時代ではなく、お客様一人ひとりの建物に最適なプランを提案できる業者を選ぶ時代です。
金属屋根のサビは進行を進めていきます。塗膜のひびは雨漏りを誘発します。

今回、ホームページからのお問い合わせをいただき、坂城町にあるお客様宅へ現地調査に伺いました。
築年数はそれなりに経過していましたが、十数年前に塗装を施されていたこともあり、全体的には大きな劣化は見られませんでした。
ただ、交通量の多い立地のため、建物に揺れが伝わることがあるとのこと。
こうした微細な揺れは、経年で塗膜の柔軟性が失われると、外壁にひび割れを生じやすくします。
特に注意が必要なのは、
・サッシ周りなどの手の入った部分
・目地の切れ目
など、構造的に力が集中しやすい箇所。小さなひびでも放置してしまうと、そこから雨水が侵入し、外壁内部の劣化を引き起こしてしまいます。
一方、屋根はトタン屋根でした。
調査時の写真からも、すでに錆びの発生が確認できました。
トタン屋根は金属素材のため、
・水分
・酸素
この2つが揃うと錆がどんどん進行してしまいます。
しかも錆びを放置すると、いずれ穴あきに発展し、そこから雨漏りを招くリスクも高まります。
トタン屋根のメンテナンスは「早期治療」がカギ
「まだ色が少し変わっただけだから」と油断して放置すると、台風や大雨の後に突然、
「天井からポタポタ水漏れ…!」
そんなトラブルに直面するケースも少なくありません。
実際、築15年を過ぎたトタン屋根では、
・色の変色(茶色・赤茶)
・小さな剥がれや浮き
・細かなひび割れ
などが現れはじめます。
この段階で早期に塗り替えや防錆処理をしておけば、数十万円程度の補修費用で済みますが、
放置して穴あき・下地腐食まで進行してしまうと、最終的には「屋根全体の葺き替え」が必要となり、数百万円規模の大工事になることもあります。
つまり、トタン屋根のサビは進行型の病気と同じ。
違和感を感じたら、できるだけ早めに診断・対処することが、結果的に家を守り、費用も抑える一番の近道なのです。
放置厳禁!トタン屋根のサビが引き起こす4大リスク
リスク① サビは止まらない──酸化の連鎖で全面腐食へ
トタン(亜鉛めっき鋼板)の表面には、鉄を守るための犠牲防食膜である亜鉛層が施されています。
しかし、キズや酸性雨により亜鉛層が破壊されると、鉄素地が直接酸素と水分に触れるようになり、赤さび(酸化第二鉄)が急速に進行します。
赤さびは単なる表面の汚れではなく、電気化学的な作用により周辺部にも拡散する性質を持っており、半年で直径2〜3cm、5年で屋根全面に広がるという報告もあります。
一度発生したサビは自然には止まらず、放置すれば全体腐食は時間の問題です。
リスク② 穴あき→雨漏り→構造腐朽のドミノ
赤さび層は多孔質で非常にもろく、板厚わずか0.35mmのトタンでは、厚みの約25%が失われた時点で孔食(穴あき)が発生します。
小さな穴から雨水が毛細管現象によって屋根裏へ侵入し、野地板や垂木など木部構造を腐朽菌が分解し始めます。
木材の強度指標(ヤング係数)が半減すると、地震時には揺れ幅が倍増し、建物全体の倒壊リスクが飛躍的に高まります。
サビ一つから屋根裏、構造体全体へダメージが波及するドミノ現象は、決して軽視できません。
リスク③ 修理費用の急上昇
軽度な表面サビであれば、DIYによるケレン(研磨)と錆止め塗装の簡易メンテナンスで2〜3万円/30㎡程度に抑えられます。
しかし、サビが広範囲に進行すると、ガルバリウム鋼板によるカバー工法で40〜60万円、葺き替え工事では80〜120万円+廃材処分費が必要になります。
「今すぐ1万円の対応」か「5年後に100万円以上の出費」か。決断の遅れが家計に与えるダメージは計り知れず、早期の対処が最も合理的な選択です。
リスク④ 火災保険・保証の適用外
トタン屋根のサビ進行を放置した場合、その損傷は火災保険上「経年劣化」とみなされ、風災補償やその他の補償対象外となります。
また、メーカー保証も「定期的な塗装など適切なメンテナンスを実施していること」が条件となっているため、放置状態では一切の保証が受けられません。
結果的に、屋根修繕費用は自己負担100%となり、想定外の高額出費を招きます。
「放置は自己責任」という意識を持ち、早め早めの対応を徹底することが重要です。
サビを防ぐ!5つの基本メンテナンス
① 年1回の屋根点検で“赤サビの芽”を摘む
トタン屋根のサビ対策は、早期発見・早期対応が基本中の基本です。
年に1回、晴天の日に双眼鏡やカメラズーム機能を使い、赤褐色の斑点、白錆(粉吹き)、塗膜のふくれがないかをチェックしましょう。
これらの兆候は、サビ発生の初期段階を示しており、この時点で対処すれば、補修範囲も小さく、コストも最小限に抑えられます。
逆に放置すれば、半年から数年で全面腐食に発展しかねません。点検は「サビを見逃さない習慣づけ」が最大の武器です。
② ケレン(研磨)+部分補修が最小コストの鉄則
赤サビが発見されたら、すぐにワイヤーブラシやサンドペーパーでケレン(研磨)作業を実施します。
サビを落とした後は、亜鉛含有量の多い2種錆止め塗料をスポット塗りし、さらに上塗りにはシリコン樹脂系塗料を使って防護膜を形成します。
軽度のピンポイント補修であれば、半日程度で作業完了できる上、材料費も数千円程度に抑えられます。
小さなうちに食い止める――これがサビ対策の鉄則です。
③ 10年周期の全面塗替えで防食層を更新
トタン屋根の表面塗膜は、たとえ工場出荷時の焼付け塗装であっても、8〜10年で光沢と防食性能が劣化します。
そのため、10年周期で全面再塗装を行うことが理想的です。
推奨されるのは、下塗りにエポキシ系錆止め、中・上塗りにラジカル制御型シリコン樹脂を使う3工程仕上げ。
これにより、光沢保持とサビ抑制が長期にわたり安定し、費用対効果の高いメンテナンスが実現します。
定期更新こそが屋根延命の最短ルートです。
④ 結露・雪止め対策で裏面腐食を防止
トタン屋根は表面だけでなく、裏面からも腐食が進行するリスクがあります。
特に、小屋裏の湿気や雪止め周辺の雪解け水が原因で、内部結露や軒先滞留が発生すると、裏面からのサビが急速に拡大します。
対策としては、小屋裏換気口を増設し相対湿度を60%以下にコントロールすること、さらに雪止め金具や落雪ガードを設置して屋根に水が滞留しないように勾配管理を行うことが重要です。裏側からのサビにも目を光らせる姿勢が、建物全体の寿命を守ります。
⑤ 電食(異種金属接触腐食)の回避
トタン(亜鉛めっき鋼板)は、異なる金属(銅、アルミなど)と直接接触すると、電気化学反応で加速的に腐食が進みます。
この現象を「異種金属接触腐食(電食)」と呼びます。
対策としては、銅配管やアルミサッシとの接触部にシリコンシーラントや樹脂スペーサーを挟んで絶縁処理を施すことが基本です。
これにより、亜鉛が溶出して起こる青サビ(緑青)や接触部の集中腐食を防止できます。金属の相性管理もトタン屋根メンテナンスの大切な一環です。
サビ進行度別|補修工法&コスト比較表
サビ進行度 | 症状 | 推奨工法 | 耐用年数 | 参考費用/30㎡ | 補足 |
---|---|---|---|---|---|
軽度(点サビ) | 1 cm未満の斑点 | ケレン+部分塗装 | 5〜7年 | 2〜5万円 | DIY可 |
中度(面サビ) | 全面赤褐色・膨れ | 全面塗替え | 10年 | 12〜18万円 | 足場別 |
重度(孔食) | ピンホール多数 | ガルバカバー工法 | 20〜25年 | 40〜60万円 | 既存残し |
極度(下地腐朽) | 手で押すと凹む | 野地板交換+葺替 | 30年 | 80〜120万円 | 断熱併用可 |
ケレン+塗替え詳解
サビが表面的な段階であれば、ケレン(研磨)と塗装による再生工事が最もコストパフォーマンスに優れます。
具体的には、ディスクサンダーを使用して旧塗膜を3種ケレン(下地が露出しない中程度の研磨)し、その後高圧洗浄で細かな粉塵や汚れを除去。
下塗りには密着性と防錆性能に優れたエポキシ系錆止め塗料を採用し、さらにハイソリッド型シリコン塗料を2回塗り重ねることで、長期耐久性を確保します。
表面のみに劣化が留まっている場合、短期間・低コストで屋根の寿命を5〜10年延ばすことが可能です。。
カバー工法詳解
屋根全体に広がるサビや劣化が見られる場合、カバー工法(重ね葺き工事)が効果的です。
施工手順は、既存屋根の上に防水シートを直貼りし、厚さ0.35mmのガルバリウム鋼板を立平式で重ねるというもの。
既存屋根材を撤去しないため、廃材が出ず工期が短縮できるメリットがあります。
さらに、新たに設置するガルバリウム層が遮音性・断熱性も向上させる効果を発揮するため、快適性アップと将来のメンテナンス負担軽減を両立できます。
コストと機能性を両方取りたい方に最適な選択肢です。
葺き替え詳解
屋根材だけでなく、下地野地板や構造体まで腐食・劣化が進行している場合は、カバー工法では対応できず、葺き替え工事が必須となります。
具体的には、既存屋根材と野地板をすべて撤去し、新たに構造用合板12mmと透湿防水シートを設置。
そのうえで、新規屋根材(ガルバリウム鋼板・瓦・金属サイディング等)を葺き直す流れとなります。
腐朽した木材や断熱材も一掃できるため、実質的に「屋根リノベーション」レベルの性能回復が実現します。
長期安心を得たい場合は、葺き替えを前向きに検討すべきタイミングです。
よくある質問Q&A
Q1:赤さび転換剤だけで塗装しなくても大丈夫?
A:転換剤は酸化膜を黒錆へ化学変換する“応急処置”。
上塗りして紫外線と水を遮断しなければ再錆びは半年以内に再発します。
必ず防錆塗装で封じ込めを。
Q2:ガルバリウムは錆びない?
A:アルミ55%・亜鉛43.4%合金めっきでトタンより耐食20倍とされるが、塗膜キズや潮風環境では赤さびが進行。
10〜15年で再塗装推奨。
Q3:冬に塗装しても問題ない?
A:気温5 ℃未満・湿度85%超は乾燥遅延で“白化”リスク。
春秋の平均気温15〜25 ℃が最適。
止むを得ず冬施工する場合は速乾硬化剤+仮設シートで養生。
点検チェックリスト&作業カレンダー
3月:残雪・落葉撤去→サビ点検
5月:高圧洗浄+部分ケレン補修
8月:屋根裏結露チェック+換気口清掃
10月:全面塗装orトップコート再施工
12月:雪止め・雨樋固定金具増締め
スマホ撮影→クラウド保存で履歴を残し、進行度を“見える化”すれば次回予算組みもスムーズです。
やるべき3ステップ
・屋根を見上げて色ムラ・膨れの有無を撮影・サビを見逃さない。
・ケレンセット(ワイヤーブラシ・錆止め)をホームセンターで確保。
・10年目以降はプロの無料点検を予約・カバー工法・葺き替えの最適タイミングを診断。
トタン屋根のサビは、今日放置すれば明日“雨漏りリスク”に成長します。小さな赤点のうちに行動し、大切な家と家計を守りましょう。