しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
”漆塗り”と”柿渋”内装塗装に考えているけど実際どうなの?何処に依頼すればできるの?
目次
伝統を大切に日本独自の塗料”漆塗り”と”柿渋”
日本の塗装の市場規模は、約7000億円規模とされていますが、大きく伸びたのは、明治以降であり、日本の塗料の実質的な歴史が始まったのはこの時期と言われています。
それ以前は、日本独自ともいえる塗装「漆塗り」と「柿渋」が主に使用されてきました。
漆塗りとは、漆を器物に塗ること、または漆が塗られた器物であり、漆を塗るのを職業とする人を漆師といいます。
漆とは?
ウルシ科の落葉高木。
原産国は中国や中央アジアで日本でも昔から栽培されている樹木です。
漆は樹皮にキズをつけて樹液を採取した後に加工して使用します。
加工した樹液の主成分がウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料です。
使い道は主に塗料で、漆工や接着剤に使用されます。
漆が乾燥していない状態で触ると肌がかぶれてしまう事があります。
ウルシオールによるアレルギー反応でもちろん個人差がありますが漆の臭いだけでも反応することがあるので注意しましょう。
柿渋とは?
渋柿の青い果実からしぼりとった液です。色は赤褐色で防腐や防水に使用されています。
主に木工品や木材建築の下地塗り、染物として洋服・和傘に使用されています。
また、夏季ジブは漢方薬としても重宝し成分であるタンニンが血圧降下ややけど、二日酔いにも効果があるとされています。
古くは平安時代から使用されている日本古来の材料です。
かつて日本では漆塗りが代表的でした
かつて日本では、塗料といえば漆塗りがその代表でした。
現在でも、全国各地に伝統工芸品の漆工芸が存在している場所が多くあります、明治以降の西洋塗料に押されて、今では、貴重な塗料となってしまいました。
国産の漆の生産量はごくわずかで、大半を中国からの輸入に頼っています。
江戸時代の漆の生産量は約2000トンと多く使われていましたが、時の流れでしょうか?さまざまな塗料が使われるようになったからでしょか?
漆器作りで有名な場所
津軽塗
青森にある伝統工芸品で300年の歴史があります。
津軽塗の製品には日本三大美林の一つ青森ヒバが使われており、津軽塗を作る上では無くてはならないものとなっています。
会津塗
福島県の会津地方に伝わる伝統工芸品で日用品で使用する漆器が多いのが特徴です。
材料はケヤキ・ホウ・トチが使用されることが多く、製品にする際にはそれぞれの工程を専門の職人で分業化しながら作り上げていきます。
秀衡塗(ひでひらぬり)
岩手県平泉の伝統工芸品で古くは平安時代に末期に作られたのが起源とされ、漆や金をふんだんに使った漆器が特徴です。
原木を切り出してお椀の形に成形する木地、その木地に漆を塗る塗り秀衡塗りの特徴である雲の模様を描き金箔を貼る加飾という3つの工程から作られています。
高岡漆器
富山県高岡市で生産されており、昭和50年に伝統工芸品として指定されました。
高岡漆器の特徴は「くり木地」「挽物木地」「曲物木地」「指物木地」の4種類の木地で製作されており塗り方の技法も「彫刻塗」「青貝塗」「勇助塗」の三種類があります
飛騨春慶塗
岐阜県高山市に江戸時代より伝わる飛騨高山の伝統工芸品です。
他の漆器と違うところが天然の木目を活かすので透明の漆が用いられます。
使われている材料はトチ・ヒノキ・サワラを使用しています。
輪島塗
石川県輪島市で生産される漆器で丈夫で美しくのが特徴で全国的に名が知られています。
輪島塗が製品として完成するまでに100を超える手作業の工程によって成り立っています。
製品として、器だけでなく、かんざしや帯どめも販売されています。
山中漆器
石川県加賀市の山中温泉地区で生産されている漆器です。
山中漆器の特徴は「ろくろ」の技にあり、わずか3㎜の間に十数本の細い線を挽く「千筋」や木目の間が透けて見える「薄挽き」等が山中漆器の技術を表現する技法となっています。
現在の漆使用量
柿渋については、木に塗布すると、表面にカキタンニンが硬い強固な皮膜をつくることで、防水、腐食を防ぐ効果が期待できるため、家の柱、樽や桶、床下などに盛んに使用されたほか、衣服の染色や、和紙に柿渋を塗ることで強度が増すことでも多く利用されてきました。
しかし、これも、今では子供たちにその名前はほとんど馴染みがないほど、主に染料として利用されていますが、昨今の自然塗料の注目によって、壁やフローリングなど各種内装工事に多く使用される様になりました。
柿渋塗料の中にはホルムアルデヒドを分解するものがあるため、用途に応じて使用を検討してみてはいかがでしょうか?