しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
漆塗りと柿渋の違い、その魅力と未来への継承

日本には、自然の恵みを活かした独自の塗装技術が数多く存在する。
その中でも、「漆塗り」と「柿渋」は、長い歴史を持ち、日本人の生活に深く根付いてきた。
どちらも天然の塗料でありながら、その用途や特徴は大きく異なり、それぞれにしかない魅力がある。
しかし、近年は化学塗料の普及により、その価値が見過ごされがちになっている。
漆塗りと柿渋は単なる塗装技術ではなく、日本の文化や精神を象徴する技術でもある。
今こそ、その違いや良さを見直し、未来に受け継いでいくべき時ではないだろうか。
目次
漆塗りと柿渋の違い
漆塗りと柿渋は、どちらも木や紙、布などに塗ることで素材の強度や耐久性を高める技術である。
しかし、漆塗りは「漆」という樹液を使用し、光沢のあるなめらかな仕上がりが特徴であるのに対し、柿渋は渋柿を発酵・熟成させた液体を塗布し、素朴で落ち着いた風合いを生み出す。
漆は塗り重ねることで耐水性や耐久性が増し、何百年も持つものさえある。
一方、柿渋は塗布後、時間の経過とともに発色し、防水・防腐性を発揮するが、摩耗には比較的弱い。
また、漆塗りは独特の漆の香りを持ち、乾燥後にはほぼ無臭になるが、柿渋は発酵による強い臭いがあり、乾くまでの間は人によっては苦手に感じることもある。
漆塗りの用途と魅力
漆塗りは、日本の伝統工芸として、さまざまな用途に活用されてきた。
代表的なものとしては、食器やお盆、箸といった日用品が挙げられる。
漆の塗膜は水をはじき、抗菌作用もあるため、食器としての機能性も非常に高い。
また、社寺仏閣の柱や建築装飾にも漆塗りは多く用いられており、その美しい光沢は、時を経てもなお人々を魅了し続けている。
家具や仏壇などの工芸品にも漆塗りが施され、重厚感のある仕上がりが生み出されてきた。
漆塗りの最大の魅力は、その耐久性にある。適切に管理すれば、数百年にわたって美しさを保つことができる。
また、漆は天然の塗料でありながら、時間の経過とともに艶が増し、使い込むほどに味わい深くなる。
加えて、抗菌・防腐作用があり、安全性も高い。
しかし、漆塗りは高価であり、職人による手作業が必要なため、時間と手間がかかる点がデメリットとして挙げられる。
また、生漆(乾燥前の漆)に触れるとかぶれる人もいるため、取り扱いには注意が必要だ。
柿渋の用途と魅力
柿渋もまた、日本人の暮らしを支えてきた伝統技術のひとつである。
特に、木材の防腐・防水処理に優れており、古民家の柱や床板、障子の桟などに塗られることが多かった。
また、和紙や布の染色にも用いられ、柿渋染めの和紙は耐久性が増し、独特の深みのある色合いに変化していく。
他にも、酒袋や醤油樽、漁網の補強にも使われ、その自然由来の防水・防腐作用が活かされてきた。
柿渋の最大の特徴は、その経年変化である。
塗布直後は淡い茶色だが、時間とともに濃くなり、落ち着いた赤茶色へと変化する。これにより、独特の風合いが生まれ、味わい深い表情を見せるようになる。
また、柿渋は天然素材であり、化学塗料を一切使用しないため、環境に優しいという利点もある。
しかし、その一方で、強い発酵臭があり、乾燥するまでの間は独特のにおいが気になることもある。
また、塗装面が摩耗しやすく、擦れる部分には適さないという課題もある。
日本の伝統技術としての価値
漆塗りと柿渋は、ただの塗装技術ではなく、日本の自然と調和しながら発展してきた文化の一部である。
どちらも、大量生産・大量消費の現代とは対極にある「長く使うための技術」であり、持続可能なモノづくりを象徴している。
近年、環境問題への関心が高まる中で、こうした自然由来の技術が見直される機運も高まっている。
漆塗りや柿渋は、職人の手によって一つひとつ丁寧に仕上げられるものであり、使う人にとっても、その価値を感じながら長く愛用することができる。
特に、海外では「サステナブルな素材」として注目される機会も増えており、日本の伝統技術を世界に発信するチャンスでもある。
これらの技術を未来に残していくためには、職人の育成や新たな活用法の開発が欠かせない。現代の建築やインテリア、ライフスタイルに取り入れることで、伝統と現代の融合が生まれ、新たな価値が創造されるだろう。
漆について
ウルシ科の落葉高木。
原産国は中国や中央アジアで日本でも昔から栽培されている樹木です。
漆は樹皮にキズをつけて樹液を採取した後に加工して使用します。
加工した樹液の主成分がウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料です。
使い道は主に塗料で、漆工や接着剤に使用されます。
漆が乾燥していない状態で触ると肌がかぶれてしまう事があります。
ウルシオールによるアレルギー反応でもちろん個人差がありますが漆の臭いだけでも反応することがあるので注意しましょう。
柿渋について
渋柿の青い果実からしぼりとった液です。色は赤褐色で防腐や防水に使用されています。
主に木工品や木材建築の下地塗り、染物として洋服・和傘に使用されています。
また、夏季ジブは漢方薬としても重宝し成分であるタンニンが血圧降下ややけど、二日酔いにも効果があるとされています。
古くは平安時代から使用されている日本古来の材料です。
かつて日本では漆塗りが代表的でした
かつて日本では、塗料といえば漆塗りがその代表でした。
現在でも、全国各地に伝統工芸品の漆工芸が存在している場所が多くあります、明治以降の西洋塗料に押されて、今では、貴重な塗料となってしまいました。
国産の漆の生産量はごくわずかで、大半を中国からの輸入に頼っています。
江戸時代の漆の生産量は約2000トンと多く使われていましたが、時の流れでしょうか?
さまざまな塗料が使われるようになったからでしょか?
漆器作りで有名な場所
津軽塗
青森にある伝統工芸品で300年の歴史があります。
津軽塗の製品には日本三大美林の一つ青森ヒバが使われており、津軽塗を作る上では無くてはならないものとなっています。
会津塗
福島県の会津地方に伝わる伝統工芸品で日用品で使用する漆器が多いのが特徴です。
材料はケヤキ・ホウ・トチが使用されることが多く、製品にする際にはそれぞれの工程を専門の職人で分業化しながら作り上げていきます。
秀衡塗(ひでひらぬり)
岩手県平泉の伝統工芸品で古くは平安時代に末期に作られたのが起源とされ、漆や金をふんだんに使った漆器が特徴です。
原木を切り出してお椀の形に成形する木地、その木地に漆を塗る塗り秀衡塗りの特徴である雲の模様を描き金箔を貼る加飾という3つの工程から作られています。
高岡漆器
富山県高岡市で生産されており、昭和50年に伝統工芸品として指定されました。
高岡漆器の特徴は「くり木地」「挽物木地」「曲物木地」「指物木地」の4種類の木地で製作されており塗り方の技法も「彫刻塗」「青貝塗」「勇助塗」の三種類があります
飛騨春慶塗
岐阜県高山市に江戸時代より伝わる飛騨高山の伝統工芸品です。
他の漆器と違うところが天然の木目を活かすので透明の漆が用いられます。
使われている材料はトチ・ヒノキ・サワラを使用しています。
輪島塗
石川県輪島市で生産される漆器で丈夫で美しくのが特徴で全国的に名が知られています。
輪島塗が製品として完成するまでに100を超える手作業の工程によって成り立っています。
製品として、器だけでなく、かんざしや帯どめも販売されています。
山中漆器
石川県加賀市の山中温泉地区で生産されている漆器です。
山中漆器の特徴は「ろくろ」の技にあり、わずか3㎜の間に十数本の細い線を挽く「千筋」や木目の間が透けて見える「薄挽き」等が山中漆器の技術を表現する技法となっています。
現在の漆使用量
柿渋については、木に塗布すると、表面にカキタンニンが硬い強固な皮膜をつくることで、防水、腐食を防ぐ効果が期待できるため、家の柱、樽や桶、床下などに盛んに使用されたほか、衣服の染色や、和紙に柿渋を塗ることで強度が増すことでも多く利用されてきました。
しかし、これも、今では子供たちにその名前はほとんど馴染みがないほど、主に染料として利用されていますが、昨今の自然塗料の注目によって、壁やフローリングなど各種内装工事に多く使用される様になりました。
柿渋塗料の中にはホルムアルデヒドを分解するものがあるため、用途に応じて使用を検討してみてはいかがでしょうか?
おわりに
漆塗りと柿渋は、それぞれ異なる特性を持ちながらも、日本の気候や文化に根ざした伝統技術である。
どちらも、美しさや機能性を兼ね備えた優れた技術であり、次の世代に継承していくべき価値がある。
漆の艶やかさ、柿渋の素朴な風合い。それぞれの魅力を再認識し、現代の暮らしの中に取り入れることで、私たちは日本の文化を未来へとつなげることができるのではないだろうか。
伝統を守ることは、単に過去を継承することではなく、新たな可能性を切り拓くことでもある。
漆塗りや柿渋の持つ奥深い魅力を、これからも大切にしていきたい。
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