しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
遊具塗装事例から遊具の塗り替えを徹底解説:目的・素材・工程・塗料・注意点

遊具塗装とは、公園や学校にあるブランコや滑り台などの遊具にペンキを塗り直す作業のことです。
遊具を長持ちさせ、子どもたちが安全に楽しく遊べる環境を維持するために欠かせないメンテナンスの一つです。
本記事では、遊具塗装の目的や必要性、塗装できる素材ごとの対応方法、基本的な塗装工程、使用できる塗料の種類、そして塗装時の注意点について詳しく解説します。
施設管理者・公園担当者・学校関係者の方はもちろん、DIYで塗装に挑戦したいという方にも参考になるよう、専門用語もなるべくわかりやすく丁寧に説明します。
それでは、遊具塗装の基礎知識をしっかり身につけていきましょう。
目次
遊具塗装の目的とは?美観・防錆・安全性の重要性
遊具塗装には大きく分けて3つの目的があります。
それは美観の維持, 錆びや劣化の防止, そして安全性の確保です。
それぞれの目的について、具体例や理由を交えながら解説します。
美観の維持:遊具を美しく保ち環境に彩りを添える
遊具塗装の第一の目的は美観を維持することです。
色鮮やかで綺麗に塗装された遊具は、子どもたちにとって魅力的で、遊び場全体の雰囲気も明るくなります。
例えば上の写真のように赤や青など鮮やかな色で新品同様に塗り直された遊具は、公園や校庭の風景を彩り、子どもたちが進んで遊びたくなる環境を作ります。
塗装が剥げてボロボロになっていると見た目が悪いだけでなく、「ちゃんと管理されているのかな?」と大人も不安に感じてしまうかもしれません。
定期的に塗装して美観を保つことは、施設の印象を良くし利用者の満足度を高める効果もあります。
また、綺麗な見た目は衛生的で安心感がある遊び場の証にもなります。
錆びや劣化の防止:遊具の寿命を延ばし安全に使い続けるために
次に重要なのが錆びや劣化の防止です。
屋外に設置された遊具は風雨や紫外線にさらされ続けるため、何もしないと金属部分は錆び、木製部分は腐食してしまいます。
写真は塗装が剥がれ赤い鉄部分に錆びが出てしまった遊具の例です。
このように錆びが発生すると金属そのものが劣化して強度が低下し、美観が悪いだけでなく遊具の安全性にも関わってきます。
錆びたまま放置すると更に腐食が進み、最悪の場合遊具の破損や事故につながる恐れもあります。
塗装によって金属表面に保護膜を作り錆びの発生を防ぐことは、遊具の寿命を延ばし安全に使い続ける上で欠かせません。
また木製遊具でも、防腐塗料などで表面をコーティングすることで雨水の侵入や虫害を防ぎ、劣化を遅らせる効果があります。
適切な塗装メンテナンスを行うことで新品同様の状態を長持ちさせることができ、結果的に修理や交換にかかる費用の節約にもつながります。
安全性の確保:子どもが安心して遊べる遊具にするために
遊具塗装の三つ目の目的は、安全性の確保です。
塗装が剥げている遊具では、剥がれかけのペンキ片や尖った錆びが子どもたちの手指に引っかかったり刺さったりする危険があります
実際に「錆びがひどく利用者が怪我をする恐れがあるため、塗り替えを依頼しました」というケースもあるほど、安全面で塗装状態は重要です。
また、塗膜が劣化してザラザラになっていると、触った際に小さな傷を負う可能性もあります。
適切に塗装された滑らかな表面であれば、子どもたちが遊具に触れても安心です。
他にも塗装には単に表面を覆うだけでなく、腐食を防ぐことで構造の強度を維持し事故を予防する効果もあります。
例えば金属遊具の場合、錆びを防ぐことで金属の強度低下を防ぎ、折れたり曲がったりといった重大事故のリスクを減らせます。
定期的な遊具塗装は「安全な遊び場づくり」の基本であり、施設管理者にとって欠かせない取り組みなのです。
塗装できる素材と対応方法:木材・金属・ゴムそれぞれの特徴
遊具に使われる素材は主に木材, 金属(鉄など), ゴムの3種類に分類できます。
それぞれ素材の性質が異なるため、適切な塗装方法や使用する塗料も変わってきます。
ここでは各素材ごとの特徴と、どのように塗装で対応すべきかを解説します。
木製遊具の塗装:温かみある素材を長持ちさせる工夫
木製の遊具は自然な風合いと温かみが魅力で、周囲の景観にも馴染みやすいため人気があります。
例えばベンチやウッドデッキ風の遊具、複合遊具の一部の構造に木材が使われることがあります。
木材は放っておくと腐食やカビの発生が懸念されますが、多くの場合は防腐処理や木材保護塗料が施されており、屋外でもある程度耐久性を保てるようになっています。
木製遊具を塗装する際は、木が持つ湿度調整などの特性を損なわないように専用の塗料を使うことが大切です。
具体的には、木目を活かし内部に浸透して保護するステイン系塗料や、表面に塗膜を作って風雨から守る造膜(塗膜)系塗料があります。
ステイン系は木材内部に浸透し剥がれにくいのでメンテナンス性が良く、造膜系は表面をしっかり覆うので高い防水性があります。
それぞれメリットがありますので、遊具の用途や見た目の好みに応じて選ぶと良いでしょう。
また塗装前には木部のささくれや汚れをサンドペーパーで落とす下地処理を行い、塗料がしっかり染み込む・付着するようにすることが重要です。
木製遊具は適切なお手入れをすることで長く使えますので、定期的に塗装を見直して美しさと強度を保ちましょう。
金属製(鉄製)遊具の塗装:錆びとの戦いと防錆対策
公園の鉄棒やジャングルジム、ブランコのフレームなど金属製(鉄製)の遊具は非常に頑丈で耐久性がありますが、天候の影響で錆びが発生しやすいのが難点です。
鉄や鋼鉄製の遊具はそのままでは空気や水分と反応して赤茶色の錆びが出てしまうため、防錆処理(さび止め塗装)を定期的に行うことが効果的です。
金属遊具の塗装では、まずケレン作業と呼ばれる下地処理で表面の錆びや古い塗膜をワイヤーブラシやスクレーパー、サンドペーパーなどでしっかりと除去します。
錆びが残ったままでは塗料が素地(金属表面)に密着せず、どんなに良い塗料を塗ってもすぐに剥がれてしまいます。
ケレン作業でピカピカの金属素地が見える状態にしたら、防錆効果のある下塗り材(錆止め塗料)を塗ります。
その後、色付きの上塗り塗料を塗って仕上げます。
鉄部塗装には一般的に油性系の塗料が使われますが、最近では水性でも高い防錆力を持つ塗料も開発されています。
また、金属の遊具は構造上高い場所の塗装が必要になることも多いので、脚立や高所用の器具を用いて安全に作業することが求められます。
適切に塗装された金属遊具は耐久年数も伸び、定期的な塗り替えによって常に安全な状態を保つことができます。
ゴム製遊具の塗装:塗装が難しい素材への対応は?
遊具の中にはゴム製の部品も存在します。
例えば地面に半分埋めてステップ代わりにした古タイヤの遊具や、衝撃吸収のためのゴムマットなどです。
ゴムは柔軟性がありクッション性に優れるため安全面で優れた素材ですが、塗装という観点では非常に難しい素材です。
ゴムには可塑剤(柔らかさを保つ添加物)が含まれており、時間とともに表面に染み出したり、ゴム自体が伸縮したりします。
その結果、塗料を塗ってもひび割れや剥がれ、ベタつきが生じやすく、塗膜が長持ちしません。
一般的に、ゴム製品には通常塗装はあまり適していないと考えられています。
公園の埋め込みタイヤ遊具などで色が塗られている場合もありますが、やはり時間が経つとボロボロと剥がれてきてしまい、頻繁な塗り直しが必要になります。
そのため、ゴム部分に関しては無理に塗装をせず、汚れたら清掃する程度に留めたり、どうしても色を付けたい場合はゴム専用のプライマーや塗料を使うなど特殊な対応が必要です。
しかし完全な密着は難しいため、ゴム部品は消耗品と割り切って交換することも検討した方が良いでしょう。
まとめると、木材や金属の遊具は定期的な塗装で性能維持が可能ですが、ゴム製遊具は塗装せず別の方法でメンテナンスするのが一般的です。
遊具塗装の基本工程:下地処理から仕上げ検査まで
遊具塗装を成功させるには、正しい工程で作業を進めることが大切です。
塗装は下準備から仕上げまでいくつかのステップがあり、一つ一つを丁寧に行うことで綺麗で長持ちする仕上がりになります。
ここでは基本的な塗装の流れを説明します。なお、「忙しいから上塗りだけサッと塗ればいいや」と工程を省略してしまうと失敗のもとです。
実際、学校の遊具などではPTAのボランティアで1日で終わらせるために上塗りだけ塗る場合が多いのですが、これは塗装方法としてあまり良くありません。
塗膜が何層も重なって剥がれた所から錆びが出るなど、後々トラブルの原因になります
。そうならないためにも、ここで正しい手順を押さえておきましょう。
1. 下地処理(ケレン作業・洗浄)
塗装工程で最初に行うべきなのが下地処理です。
下地処理とは、塗装をする表面の汚れや錆び、旧塗膜などを取り除き、塗料がしっかり密着できる状態に整える作業のことです。
鉄製遊具の場合は特にケレン作業(研磨作業)と呼ばれる錆落とし工程が重要になります。
ワイヤーブラシや皮スキ(スクレーパー)、電動サンダーなどの専用道具を使い、錆びてボロボロになった古い塗膜や浮いている錆を徹底的に削り落とします。
先述したように錆びの上から塗料を塗ってもすぐ剥がれてしまうため、ここで手を抜くと塗装の持ちに大きく影響します。
実際、高圧洗浄機で古いペンキを洗い流したところ錆びだらけになってしまったケースもありますが、これは裏を返せばそれだけ古い塗膜の下で錆びが進行していたということです。
木製遊具の場合も同様に、表面の泥やカビをブラシで洗浄し、サンドペーパーで軽く研磨して木材表面を整えます。
下地処理の最後には、清掃と乾燥も忘れずに行います。
ホコリや削りカスが残っていると塗料の密着を妨げますので、布やエアダスターで綺麗に拭き取り、完全に乾いた状態にしましょう。
このように塗装前のひと手間をしっかりかけることが、美しく丈夫な仕上がりへの第一歩です。
2. 下塗り(プライマー・さび止め)
下地処理が終わったら、いよいよ塗装の第一段階である下塗りに入ります。
下塗りとは、素材と上塗り塗料との密着を良くしたり、錆びの発生を防いだりするために最初に塗る塗料(下塗り材)です。
鉄製遊具の場合、ここで使うのはさび止め塗料(防錆プライマー)です。
最近では「鉛やクロムなどの有害重金属を含まない人と環境に優しい下塗り塗料」が多く使われており、子どもたちが触れる遊具にも安心して使用できます。
下塗り材を塗ることで金属表面を錆からしっかりガードし、さらに後から塗る仕上げ用塗料との密着性を高めます。
一方、木製遊具の場合は木部用プライマーや防腐剤入りのシーラーなどを下塗りとして使うことがあります。
これにより木材内部への水分浸透を防ぎ、上塗りの発色も良くなります。
下塗りは見えない部分ではありますが、塗装の土台を作る重要な工程です。しっかり乾燥時間を守って次の工程に進みましょう。
3. 中塗り・上塗り(仕上げ塗り2回)
下塗りが乾燥したら、続いて中塗りと上塗りを行います。
中塗り・上塗りに使うのは仕上げ用の塗料です。
一般的に、塗装は基本3回塗り(下塗り1回+中塗り+上塗り)で行われ、中塗りと上塗りには同じ塗料を用いることが多いです。
まず中塗りでは、仕上げ塗料を1回塗って下塗りを完全に覆い、ある程度の色厚みをつけます。
中塗りだけだとムラがあったり塗膜が薄かったりするため、乾燥後にさらに上塗り(2回目の仕上げ塗り)を行います。
上塗りでは中塗りでできた膜をさらに厚くし、光沢や発色を良く整えていきます。
2回重ね塗りすることで耐久性も向上し、雨風や紫外線に対する抵抗力が高まります。
また、塗り残しや塗りムラを防ぐ効果もあります。
ただし塗料によっては1回塗りで仕上げられる高性能なものもありますので、製品の指示に従って回数を調整してください。
いずれにせよ、複数回に分けて丁寧に重ね塗りすることが美しく強い塗膜を作るポイントです。
なお、学校などで時間が限られている場合でも、可能であれば1日目に下塗り・中塗り、2日目に上塗りというように工程を分けると理想的です。
「上塗りだけで済ませたら案の定すぐ剥がれてしまった…」という失敗を避けるためにも、中塗りと上塗りの2回仕上げは省略しないようにしましょう。
4. 仕上げの乾燥・検査:ムラや不具合がないか最終チェック
上塗りまで完了したら、塗装面を十分に乾燥させます。
触ってみてベタつかず、指に塗料が付かなくなるまで乾いたら、最後に仕上がりの検査を行います。
検査では、塗りムラがないか、塗り残し箇所はないかを目視で丁寧に確認します。
特に遊具の複雑な形状部分(接合部や裏側など)は塗料が行き渡っていないこともあるので要注意です。
また周囲に塗料の飛散(他の場所に塗料が飛び散って付着していないか)もチェックします。
万が一、薄く塗料が乗っていない箇所を見つけた場合は、部分的に追加で上塗りをします。
仕上げ検査まで問題なく終えれば、養生に使ったテープやシートを外して作業完了です。
新品のように綺麗になった遊具を目にすれば、きっと達成感もひとしおでしょう。
最後に道具を片付け、周囲の安全を確認してから子どもたちに開放します。
塗装後は見違えるように美しくなり、利用者の安全も守られることでしょう。
実際、錆びだらけだった遊具を塗装し直したところ「遊具が新品のように綺麗になりました。
これで利用者の安全も守られますね!」と報告されている例もあります。
このように、適切な工程を踏んだ遊具塗装は見た目も機能面も良好な結果をもたらします。
遊具塗装に使える塗料の種類:下塗り材と上塗り材のポイント
遊具塗装において使用する塗料の種類選びも非常に重要です。
特に子どもが触れる遊具ですから、安全性や耐久性に優れた塗料を選択する必要があります。
ここでは代表的な下塗り用塗料と上塗り用塗料について、特徴と選び方のポイントを紹介します。
鉛を含まない安全な下塗り材(さび止め塗料)
下塗り材としてまず挙げられるのがさび止め塗料(防錆プライマー)です。
前述の通り、さび止め塗料は鉄部と上塗り塗料の密着を高め、錆びの発生を防ぐ重要な役割を持ちます。
昔ながらの錆止め塗料には鉛やクロムといった重金属が含まれているものもありましたが、近年は鉛化合物など有害物質を含まない人と環境に優しい下塗り塗料が開発・使用されています。
例えば関西ペイントの「スーパーザウルスⅡ」は鉛フリーの錆止め塗料で、公園遊具や公共施設にも安心して使える製品です。
こうした安全性の高い下塗り材を使えば、万一子どもが遊具を舐めてしまった場合でも有害物質による健康被害のリスクを低減できます。
また、水性タイプの錆止め塗料であれば作業者にとっても臭いが少なく扱いやすいという利点があります。
選定の際は「屋外鉄部用」「鉛など有害成分無配合」「さび止め効果○年」などの記載をチェックすると良いでしょう。
なお、木部用の下塗り材では防腐剤や防虫剤が入ったものもあります。
いずれにせよ、遊具塗装では安全性と防錆・防腐効果のバランスが取れた下塗り材を選ぶことがポイントです。
アクリルシリコン系塗料(耐久8~10年の高耐久上塗り材)
仕上げの中塗り・上塗りに使用する塗料としては、アクリルシリコン樹脂系の塗料が現在主流の一つです。
アクリルシリコン系塗料は、耐候性(太陽光や雨風に対する耐久力)に優れ、外部に設置された遊具でも約8~10年程度は美観と保護機能を維持できる高耐久な塗料です。
実際に遊具塗装の現場でも「アクリルシリコン樹脂系塗料で耐久年数は8〜10年程度と言われています」と紹介されており、多くの施工業者が採用しています。
この種類の塗料は紫外線にも強く色あせしにくいため、鮮やかな色を長期間保ちたい遊具に適しています。
また、酸性雨や排気ガス、海岸地域の塩害にも比較的強い製品が多く、環境の厳しい場所でも性能を発揮します。
例えば「シリコンタフ」といった商品名で販売されている塗料は、酸性雨や塩害から鉄部を保護できる高耐久塗料として知られています。
アクリルシリコンの他にも、近年ではさらに耐久性の高いフッ素樹脂塗料や無機系塗料を使うケースもありますが、コストとの兼ね合いがありますので用途に応じて選択します。
公園遊具や学校の遊具であれば、価格と耐久年数のバランスが良いアクリルシリコン塗料が経済的で扱いやすいでしょう。
なお、木部の場合は木目を隠さない透明系の塗料や、天然由来のオイル塗料(亜麻仁油ベースのものなど)を選ぶこともあります。
いずれにしても、上塗り材は屋外環境に耐えうる強さと安全性を兼ね備えたものを選ぶのが肝心です。
塗料缶に表示された適用素材や耐用年数を参考に、遊具に合った塗料を選びましょう。
遊具塗装時の注意点:失敗しないためのポイントと安全対策
遊具塗装を行う際には、いくつか注意すべきポイントがあります。正しい塗料や工程を理解していても、これらの注意点を怠ると思わぬトラブルや仕上がりの不具合につながります。
ここでは「サビの上から塗らない」「塩害地域での塗料選定」「DIYの危険性と難しさ」「高所作業や専用道具の必要性」といった観点から、塗装時に気を付けたい事項を解説します。
サビの上から塗らないこと:下地処理不足は剥がれの原因
遊具塗装において絶対に避けなければならないのは、「錆びた上からそのままペンキを塗ってしまう」ことです。
先にも述べた通り、錆びの上に直接塗装しても塗料がしっかり付かず、すぐにペンキが剥がれてしまう結果になります。
見た目には一時的に綺麗に塗れたように見えても、内部で錆びが進行して塗膜を押し上げ、短期間でボロボロになってしまいます。
それだけでなく、剥がれた塗膜が周囲に散乱したり、凸凹の表面が子どもに怪我をさせたりする危険もあります。
実際の現場でも、既存の剥がれかかった塗膜の上から塗り重ねても意味がないため、プロの塗装職人は徹底的に古い塗膜を除去してから塗装します。
DIYで急いで終わらせたい場合でも、この下地処理だけは省かないようにしましょう。
もし錆びがひどくケレン作業が困難な場合は、錆転換剤という錆を化学的に安定化させる下塗り材を使う方法もあります。
いずれにせよ、「錆びの上から塗らない」ことが塗装長持ちの鉄則です。
時間と労力はかかりますが、丁寧な下地処理が美観と安全性を守る近道と言えます。
塩害地域での塗料選定:環境に合った製品で長持ち塗装
海岸に近い地域や海風が当たる場所では、塩害(えんがい)による金属腐食が問題になります。
潮風に含まれる塩分が金属に付着すると、通常より早く錆びが発生してしまうのです。
そういった塩害地域で遊具塗装を行う場合は、通常の環境よりも耐塩性の高い塗料を選ぶ必要があります。
具体的には、先ほど紹介したアクリルシリコン塗料の中でも「耐塩害仕様」と明記されたものや、さらに耐久性の高いフッ素樹脂塗料、エポキシ系のさび止め塗料などが候補となります。
製品によっては「海岸○m以内対応」「重塩害地域用」といった表記があり、塩害対策に特化した塗料も市販されています。
また、塩害地域では塗装の頻度も通常より短いスパンで考えると良いでしょう。
例えば内陸部なら8年もつ塗料でも、海沿いでは5~6年程度で劣化が進むこともあります。
定期点検をして、錆びが浮いてきたら早めに塗り替えることで大きな腐食を防げます。
逆に、塩害地域なのに安価だからと耐久性の低い塗料を使ってしまうと、すぐに錆びが浮いて再塗装が必要になり、結果的にコスト増になる場合もあります。
環境条件に合った塗料選びは、長期的な美観維持とコスト削減につながる重要なポイントです。
DIYの危険性と難しさ:誰でもできる?プロに任せるべき?
遊具塗装は一見「ペンキを塗るだけ」の作業に思えるかもしれませんが、実際には高度な技術と労力を要する作業です。
DIYが趣味の方であっても、遊具の塗装を自力で行う場合はいくつかの危険や難しさを理解しておきましょう。
まず、下地処理の大変さです。錆び落としには相当な力仕事と時間が必要で、広い面積や入り組んだ形状の遊具では素人には根気のいる作業となります。
ケレン作業中に錆びた塗片が飛び散って目に入ったり、鋭利な錆で手を切ったりする危険もあるため、保護メガネや厚手の手袋が必須です。
また、塗装作業では油性塗料を使うことが多く、有機溶剤の強い臭いや揮発成分があります。
吸い込まないよう防毒マスクを着用し、皮膚に付かないよう長袖・長ズボンで臨む必要があります。
塗料が飛び散れば周囲を汚す恐れもあるので、地面や周辺物への養生(ビニールシートで覆う)もしなければなりません。
また、塗りムラなく綺麗に仕上げる技術も求められます。刷毛やローラーの使い方一つで仕上がりに差が出ますし、乾燥時間の見極めも経験がものを言います。
素人が挑戦すると「ムラだらけでかえって見栄えが悪くなった」「塗り残しが所々にあった」なんてことにもなりかねません。
そして何より、安全管理上の責任も伴います。
塗装が不十分で塗膜が剥がれ、それが原因で子どもがケガをした場合、管理者の責任問題になる可能性もあります。
こうした点を踏まえると、遊具塗装は「安全第一」で行うべき作業であり、専門の業者に依頼するメリットは大きいと言えます。
プロに任せれば、適切な工程で確実に作業してくれるほか、万一不具合があった場合の保証やアフターフォローも期待できます。
DIYで費用を抑えたい気持ちもあるかもしれませんが、子どもの安全が最優先であることを忘れずに、無理のない選択をしましょう。
高所作業や専用道具の必要性:適切な設備と知識で安全に塗装
遊具の種類によっては、塗装に高所作業が伴うこともあります。
ジャングルジムのてっぺん部分や、大型遊具の上部など、人の背丈を超える高さの箇所を塗る際には脚立やはしごを使用する必要があります。
高い所での作業は転落の危険と常に隣り合わせです。
プロの塗装業者であれば安全帯(ハーネス)を使用したり、足場を組んだりして安全確保を徹底しますが、素人がそこまで準備するのは難しいでしょう。
無理に手を伸ばして塗ろうとしてバランスを崩せば大事故につながります。
高所での塗装箇所がある場合は、無理をせず専門家に任せることをおすすめします。
また、塗装には様々な専用道具が必要です。
前述のケレン道具に加え、刷毛(はけ)やローラー、場合によってはスプレーガンなど塗装用具一式を揃えねばなりません。
狭い部分用の細筆から広面積用の太ローラー、塗料を入れるバケット、マスキングテープ、養生シート、さらには使用後のハケ洗浄用シンナーまで、必要な道具と消耗品は多岐にわたります。
専用工具を持っていない場合、一から買い揃える手間や費用もばかになりません。
さらに、塗装作業後にはそれら道具の後片付けや廃材(使い終わったシートや空き缶等)の処分も待っています。
プロ業者であれば作業に適した道具類を最初から持ち合わせており、手際よく進めてくれます。
高所作業車や特殊な研磨機器など、個人では用意しにくい機材を駆使して作業できるのも業者の強みです。
総合すると、遊具塗装を安全かつ確実に行うには適切な設備と知識が欠かせず、それらを有するプロに任せることで結果的に安心・安全に仕上げることができます。
もちろんDIYでやり遂げる達成感も魅力ではありますが、作業範囲や自身の技能を冷静に見極め、必要なら専門家の力を借りる勇気も持ちましょう。
まとめ:遊具塗装で遊び場をいつまでも安全で美しく
遊具塗装は、美観の維持・錆びや劣化の防止・安全性の確保という重要な目的を達成するための欠かせないメンテナンス作業です。
木材・金属・ゴムといった素材に合わせた適切な方法で塗装を行うことで、遊具の寿命を延ばし、子どもたちが安心して遊べる環境を守ることができます。
塗装の基本工程では、下地処理から仕上げ検査まで丁寧に行い、高品質の塗膜を形成することが肝心です。
使用する塗料についても、鉛を含まない安全なさび止め塗料や耐久性に優れたアクリルシリコン系塗料など、信頼できる製品を選ぶことで長期間にわたり効果を発揮します。また、塗装時の注意点として錆びの上から直に塗らないことや、環境に応じた塗料選び、そしてDIYで行う場合の難しさや安全確保の大切さについても述べました。
公園や学校の遊具は、地域の子ども達の笑顔を生み出す大切な設備です。
その遊び場をいつまでも美しく安全に保つために、定期的な遊具塗装を計画的に実施していきましょう。
専門業者に依頼する場合は、実績のある信頼できる業者を選び、施工後のアフターフォローまで確認しておくと安心です。
DIYで挑戦する場合も、無理をせず安全第一で作業してください。
適切な塗装によって蘇った遊具は、きっと子どもたちにとっても魅力的で、そして何より安全な遊び場となるでしょう。
遊具塗装の知識を活かして、ぜひ快適で楽しい遊び場づくりに役立ててください。
子どもたちの笑顔と安全のために、私たち大人ができるメンテナンスを怠らないようにしたいですね。
施工前
常に風雨や紫外線を浴び続けているのでブランコの鉄柱が部分的に錆びているのを確認することができます。
ケレン、下塗り
脆弱な塗膜と赤さびを落とした後に下塗りとしてさび止めを塗布します。
中塗り・上塗り
耐久性のある塗料を使用します。
中塗りと上塗りは同じ塗料ですが、塗布量を守る事で美観の回復と紫外線や風雨に強い塗膜を生み出す事ができます。
施工後
施工前に比べてもキレイなブランコに蘇りました。
子供が使用する遊具だからこそ、メンテナンスが重要です。