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2022/03/31
促進耐候性試験とは

建物の塗装工事を行う際に必ず必要なものといえば塗料です。
ご存知のように、塗料には様々な種類があり塗装する箇所によって使用する塗料が変わります。
その塗料も各塗料メーカーが製品カタログやパンフレットとしてその塗料の特長をまとめたものを作成し塗装会社やお客様への元に届けられています。
そのカタログの中に記載してある内容の一つに『促進耐候性試験結果グラフ』があります。
今回は促進耐候性試験についてご説明いたします。

促進耐候性試験とは

塗装する上で必ず出てくるといってもいい言葉の一つに『耐候性』という言葉があります。
その耐候性とは塗料やプラスチック等の高分子材料が屋外で使われた場合に『変形・変色・劣化等の変質を起こしにくい性質』であることを指します。
※高分子材料は上記の他に金属やセラミックがあります。

そして『促進耐候性試験』とは、塗膜劣化の原因でもある『紫外線・熱・水』の強さを人工的に増幅させた専用の機械に塗膜の試験体サンプルを晒し、その状態変化を測定し評価する試験です。

屋外での自然暴露試験で耐候性を評価する場合には、製品開発から販売まで、実に10年以上もの時間を要してしまう事になります。
そこで塗料メーカーの多くが、自然暴露試験よりも短い時間で耐候性を評価できる促進耐候性試験を導入しています。
なお、促進耐候性試験は上記に記載したように、人工的な試験環境下での評価になりますので、あくまでも参考指標であり、耐候性を保証するものではありませんのでご理解ください。
実際の自然暴露環境下では、現場における下地の状態・施工方法・気象条件により耐候性が異なってきます。

測定方法の種類について

塗料業界で主に採用されている促進耐候性試験を2種類ご紹介いたします。

キセノンランプ式試験

太陽光に近似したスペクトルを有した光源で試験を行うので、屋外暴露試験との相関性が高い試験と言われています。
国際的に多く利用され、日本国内でも塗料のJIS規格として採用されているため、現在は業界で主流となっています。

スーパーUV(SUV)式試験

太陽光と比較して、紫外線が数十倍強い光を使用しているため、キセノンランプ式試験よりもさらに短い時間で劣化を促進させることができます。ただし、試験結果と自然暴露環境下での耐候性のズレが、キセノンランプ式試験より大きくなる可能性があります。

スーパーUV式試験では、高耐候性で劣化までに時間を要する塗料(無機塗料など)の耐候性目安として用いられます。

促進耐候性試験方法について

①上記で述べた各促進耐候性試験機を使って、各塗料の耐候性を評価します。
②両試験機共に、試験用板に測定する塗料を塗布し試験体のサンプルを作成します。
③促進耐候性試験機に試験体サンプルをセットし、人工的に光源による紫外線・噴霧器による水・恒温機による熱をサイクルで発生させ塗膜の劣化を促進させます。

耐候性促進試験の評価方法とは

促進耐候性試験の評価方法は塗料の種類によって違います。
ここでは、一般的に一番需要の多い艶有エナメル(色付き)塗料の耐候性測定方法をご説明します。
(3分や5分といった艶調整塗料やクリヤー塗料は艶有エナメル塗料との評価方法が異なります)

艶有エナメル(色付き)塗料の耐候性を測定する際は、光沢計を用いて光沢保持率を確認します。
光沢保持率80%未満になると、塗膜の表面劣化が始まったとみなし、そこまでの時間を耐候性保持の時間として評価します

※光沢保持率:塗装前の塗膜表面光沢度を100%とし、劣化後にどれだけの塗膜表面光沢度を維持できている割合

このような試験方法でおおよその耐候性が実証されていますので、提案されたと塗料がどのような試験方法で耐候性が示されているのか確認してみてください。

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