しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
雪が続くと雨漏りが起きるのはなぜ?「すが漏り」の原因と対処法を専門家が徹底解説
冬になると、屋根や軒下から「ポタポタ」と水が落ちてくる。
最初は「雪が溶けているだけだろう」と思っていたのに、気づけば天井にシミ、壁紙の剥がれ、畳のカビ……。
実はそれ、ただの雪解けではなく「すが漏り」という現象による雨漏りかもしれません。
特に雪が続く寒冷地では、屋根の上で昼は雪が溶け、夜は凍るというサイクルが繰り返されます。
その結果、屋根の一部に氷の塊ができ、溶けた雪の水が行き場を失って屋根の内部へと侵入してしまう。
この「見えない雨漏り」が、気づかぬうちに家の寿命を縮めていくのです。
本記事では、雪が続くことでなぜ雨漏りが起こるのか、その原因・対策・予防法を、実際の現場目線でわかりやすく解説します。
「どこに相談したらいいかわからない」「自分でできることはある?」という方にも、今すぐ役立つ内容をまとめました。
目次
雪が続くと起きる「すが漏り」とは何か
「すが漏り」とは、雪国特有の雨漏り現象です。
一見すると屋根の上に雪が積もっているだけのように見えますが、その内部では凍結と融解の繰り返しが起き、屋根の構造に負担をかけています。
とくに日中に屋根の雪が少し溶け、夜に冷え込むことで再び凍る現象が続くと、屋根の軒先に氷の塊「氷ダム」ができてしまうのです。
この氷ダムが排水をせき止めることで、溶けた水が屋根の内部に逆流。
やがて屋根材の隙間から室内に水が入り込み、天井や壁の雨染み、断熱材の腐食などを引き起こします。
一度この現象が起こると、放置するほど被害は拡大します。
すが漏りが起きる主な原因
では、なぜ雪が続くとすが漏りが起きるのでしょうか。
主な原因は大きく3つあります。それぞれを理解しておくことで、再発を防ぐ手がかりになります。
氷ダム現象による水の逆流
すが漏りの最も典型的な原因が氷ダム現象です。
屋根に積もった雪が日中の太陽光や室内の熱で少しずつ溶けると、水となって屋根を伝い流れていきます。
しかし、軒先は外気にさらされて冷たいまま。そこで溶けた水が再び凍り、少しずつ氷の壁が形成されるのです。
この氷ダムができると、後から溶け出した雪解け水が屋根の上に滞留し、行き場を失います。
水は重力に逆らってでも、小さな隙間を探して建物内部に侵入しようとします。
その結果、雨漏りのような症状が発生します。
積雪の重みによる屋根の歪み
雪が続くと、その重さだけでも屋根に大きな負担を与えます。
1㎡あたりの雪の重さは、たった10cmの積雪でも約30kg、1mの積雪で300kg以上にもなります。
これが屋根全体にかかれば、数トン単位の荷重です。
重さで屋根がたわむと、屋根材の接合部や釘、板金のつなぎ目に微細な隙間が生じ、そこから水が侵入します。
特に古い屋根や施工精度が低い場合は、こうした構造的な弱点がすが漏りを助長します。
雨樋の詰まり・破損
見落とされがちなのが、雨樋(あまどい)のトラブルです。
雪や氷の塊が雨樋に詰まると、水の流れがせき止められ、溢れた水が軒裏や外壁に伝って侵入します。
また、氷の重みで雨樋そのものが歪んだり落下したりするケースもあります。
特に気温の変化が激しい地域では、溶けた水が夜間に凍って「氷筍(ひょうじゅん)」と呼ばれるツララのような塊を作り、これが繰り返されるうちに配管や金具を壊すこともあります。
雪が続く時期に見られる「すが漏り」の症状
すが漏りは、一般的な雨漏りと見分けがつきにくいことがあります。
しかし、次のような症状が見られた場合は、雪による雨漏りの可能性が高いです。
- 天井や壁に円形のシミが出ている
- 室内の壁際が湿っている
- 天井裏からポタポタ音がする
- サッシまわりから水が垂れてくる
- 屋根の軒先に異常なツララや氷の塊ができている
これらは、屋根の内部で水が滞留しているサインです。
「春になれば乾くだろう」と放置すると、断熱材がカビて家の中にカビ臭が広がることもあります。
すぐにできる応急処置
もし現在進行形で雨漏りが起きている場合は、まず室内の被害を最小限に抑える応急処置を行いましょう。
室内での対策
水が落ちてくる箇所の下にバケツを置き、タオルや雑巾で床を保護します。
ただし、バケツの中の水が溢れないよう定期的に確認してください。
また、天井を押して水を出そうとするのは危険です。天井が弱っている場合、破損や落下のリスクがあります。
屋根への対応は専門業者に任せる
屋根の雪を自分で下ろそうとする方もいますが、これは非常に危険です。
特に氷が混ざった屋根の上は滑りやすく、転落事故が多発しています。
雪下ろしや除雪は、安全装備を備えた専門業者に依頼しましょう。
また、無理な作業は屋根材を傷つけ、かえって雨漏りを悪化させることもあります。
すが漏りを根本的に解決するための修理方法
応急処置はあくまで一時的な対応です。
根本的な解決には、屋根構造全体を見直す必要があります。
専門業者による点検
まずは屋根の状態を確認します。
専門業者は、屋根材・防水シート・棟板金・雨樋などを一通り点検し、水がどこから侵入しているかを調べます。
目視だけでなく、サーモグラフィーや散水テストなどを用いることで、隠れた雨漏り箇所も特定できます。
修理の内容
屋根の状況に応じて、以下のような工事が行われます。
| 修理内容 | 概要 | 効果 |
|---|---|---|
| 部分補修 | 屋根の一部(瓦や板金)を交換・補修 | 小規模なすが漏りに対応 |
| 防水シートの張り替え | 下地まで水が回っている場合に実施 | 長期的な防水性能を回復 |
| 屋根カバー工法 | 既存屋根の上に新しい金属屋根を重ねる | 再発防止と断熱性能向上 |
| 屋根葺き替え | 屋根全体を撤去し再施工 | 構造的に老朽化している場合に最適 |
中でもカバー工法は、既存の屋根を剥がさずに新しい屋根を重ねるため、アスベスト対策や断熱性能の改善にも効果的です。
すが漏りを防ぐための予防策
再発防止には、日頃の点検とメンテナンスが欠かせません。
特に冬前・雪解け前の準備が、被害を防ぐ鍵になります。
屋根の雪下ろしを定期的に行う
雪が1mを超える前に、屋根の雪を適度に下ろしておきましょう。
特に北側や日陰の部分は、氷ができやすく危険です。
ただし、自力での作業は転落の危険があるため、雪下ろし業者への依頼をおすすめします。
雨樋の清掃
雨樋や排水口の詰まりは、氷ダムの原因になります。
落ち葉やゴミを取り除き、雪解け時に水がスムーズに流れるように整備しておきましょう。
掃除の際は脚立を安定させ、安全確保を忘れずに。
屋根材・防水シートの点検
防水層の劣化や小さな亀裂は、普段は気づきにくいものです。
しかし、そこから水が侵入するとすが漏りが発生しやすくなります。
5〜10年に一度は専門業者に点検を依頼し、早めの補修で大きな出費を防ぎましょう。
火災保険を活用できる可能性もある
意外に知られていませんが、雪による屋根被害は火災保険で補償される場合があります。
雪害・風災・雹(ひょう)災の補償に含まれていることが多く、修理費の一部を保険で賄える可能性があります。
ただし、保険の適用には「自然災害による損害」と認められることが条件です。
すが漏りが経年劣化によるものと判断されると、対象外になる場合もあります。
そのため、被害状況の写真・専門業者の診断書を揃えることが重要です。
弊社では、保険申請に必要な現地調査や見積書作成のサポートも行っています。
「保険が使えるか分からない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
雪が続く冬、屋根からの水滴や天井のシミは、単なる雪解けではなく「すが漏り」のサインかもしれません。
放置すれば、屋根下地の腐食や断熱材の劣化、最悪の場合は構造体の損傷にもつながります。
重要なのは、
- 被害を最小限にする応急処置
- 専門業者による安全な点検・修理
- 雪下ろし・雨樋掃除などの予防メンテナンス
です。
もし今まさに「雪が続いて雨漏りがする」「天井が湿っている」といった状況でお困りなら、危険を伴う自己判断は避け、専門業者にご相談ください。
私たちは地域の気候を知り尽くし、すが漏りに強い施工実績を持つプロとして、迅速かつ確実にあなたの家を守ります。



















