しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
屋根カバー材の種類と費用|後悔しないための屋根リフォーム完全ガイド
冬の朝、室内がなかなか暖まらない。
雨が降るたびにどこか不安になる。そんな悩みを抱えている方にとって、「屋根のリフォーム」は避けて通れないテーマです。
中でも今注目されているのが「屋根カバー工法」。
既存の屋根を剥がさず、その上から新しい屋根材を重ねるこの工法は、コストを抑えつつ見た目も性能も一新できる、まさに現代のリフォーム手法です。
しかし、どんな屋根材を選ぶかによって、費用も耐久性も大きく変わります。
ガルバリウム鋼板、SGL鋼板、アスファルトシングル、軽量瓦…。
どれを選ぶのがベストなのか?
この記事では、それぞれの特徴と費用、そして後悔しない選び方を徹底解説します。
目次
屋根カバー工法とは?既存屋根を生かす合理的なリフォーム
屋根カバー工法とは、既存の屋根を撤去せずに上から新しい屋根材をかぶせる工法です。
古い屋根の撤去費や廃棄費用が不要なため、工期が短く、費用も比較的安く抑えられるのが最大のメリットです。
また、屋根が二重構造になることで断熱・遮音性が向上し、住宅全体の快適性が高まります。
特にガルバリウム鋼板など軽量な金属屋根材を使えば、建物への負担も少なく、耐震性を維持したままリフォームが可能です。
アスベストを含む古いスレート屋根の上に新しい屋根を重ねることで、アスベストを飛散させることなく安全に改修できる点も大きな利点です。
屋根カバー工法で使われる主な屋根材の種類と特徴
屋根カバー工法では、軽くて強い屋根材が使われるのが一般的です。
中でも代表的なのが以下の5種類です。
| 屋根材 | 特徴 | 費用相場(30坪) | 耐久性(耐用年数) |
|---|---|---|---|
| ガルバリウム鋼板 | 軽量・耐久性・耐食性に優れる。デザインも豊富で住宅に幅広く使用される。 | 80万〜130万円 | 約20〜30年 |
| SGL鋼板 | ガルバリウムにマグネシウムを加え、さらに錆びに強くした高耐久素材。 | 80万〜130万円 | 約30年以上 |
| ジンカリウム鋼板 | 表面に石粒を施し、高級感と断熱・遮音性能を両立。 | 100万〜160万円 | 約30〜50年 |
| アスファルトシングル | 軽くて柔軟、防水性に優れ、洋風住宅にマッチするデザイン。 | 70万〜110万円 | 約20〜30年 |
| 軽量瓦 | 瓦の重厚感を残しつつ、軽量化と耐震性を両立。 | 100万〜200万円 | 約30〜50年 |
ガルバリウム鋼板|人気No.1の万能屋根材
ガルバリウム鋼板は、アルミと亜鉛の合金でめっきされた鋼板で、軽量・耐久・防錆のバランスに優れた屋根材です。
重量は瓦の約10分の1と非常に軽く、耐震面でも有利です。
また、カラーバリエーションが豊富で、モダンな住宅から和風建築まで幅広く対応可能。工期も短く済み、費用対効果の高い屋根材といえます。
一方で、断熱材のないタイプは夏場に熱を伝えやすいため、断熱材付きの「横暖ルーフ」や「スーパーガルテクト」などを選ぶのがおすすめです。
SGL鋼板|次世代の高耐久素材
SGL(エスジーエル)鋼板は、ガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えることで、錆に対する耐性を約3倍に強化した最新素材です。
沿岸地域などの厳しい環境にも適しており、メンテナンス頻度を大幅に減らせます。
価格帯はガルバリウムとほぼ同じながら、長期的には塗り替えコストや補修リスクが少なく、結果的にトータルコストを下げられる素材です。
長く安心して暮らしたい」「メンテナンスを減らしたい」方には、最もバランスの良い選択肢といえます。
ジンカリウム鋼板|見た目と性能を両立した高級屋根材
ジンカリウム鋼板は、表面に石粒を施した重厚感のある屋根材です。金属特有の反射を抑え、自然素材のような質感を実現しています。
断熱性・遮音性にも優れ、雨音が響きにくい構造。耐久性も高く、メンテナンス回数を抑えられるため、長期的に見れば経済的な選択肢です。
やや費用は高めですが、外観重視の住宅や高断熱リフォームを検討している方に人気があります。
アスファルトシングル|軽くて柔らかい防水屋根材
アスファルトシングルは北米を中心に普及している屋根材で、ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けた構造です。
柔軟性が高く、どんな屋根形状にも対応できることから、曲面屋根や複雑な形状の住宅に向いています。
防水性も高く、施工時の騒音が少ないのも魅力。
ただし、強風地域では剥がれのリスクがあるため、地域性を考慮した選択が必要です。
軽量瓦|伝統美と耐震性を兼ね備えた屋根材
「瓦の重厚感は好きだけど、地震が心配…」という方におすすめなのが軽量瓦です。
従来の瓦の半分以下の重さで、見た目の美しさを保ちながら建物への負担を軽減します。
高耐久で30年以上の寿命があり、色褪せしにくいのも特徴です。
初期費用はやや高めですが、メンテナンスを最小限に抑えたい方には最適です。
代表的な屋根カバー材メーカーと製品例
屋根カバー工法では、以下のような信頼性の高いメーカー製品がよく使われます。
| メーカー | 製品名 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| アイジー工業 | スーパーガルテクト | SGL鋼板+断熱材で高断熱・高耐久 |
| ニチハ | 横暖ルーフ | ガルバリウム鋼板+遮熱断熱構造 |
| ケイミュー | スマートメタル | ガルバリウム鋼板の軽量・高耐候性 |
| ディートレーディング | ディプロマットスター | 石粒付き鋼板で高級感・高遮音性 |
メーカーごとに断熱性能やデザイン性が異なるため、目的や環境に合わせた選定が重要です。
カバー工法と葺き替え工法の違いを理解する
屋根リフォームには「カバー工法」と「葺き替え工法」の2種類があります。
| 工法 | 特徴 | 費用相場(30坪) | 工期 |
|---|---|---|---|
| 屋根カバー工法 | 既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる | 80万〜160万円 | 約5〜7日 |
| 屋根葺き替え工法 | 古い屋根材を撤去して新しい屋根材を施工 | 120万〜250万円 | 約10〜14日 |
カバー工法は短期間・低コストで行える一方、下地の劣化が激しい場合は葺き替えが必要です。
一見安価に思えるカバー工法も、状態によっては後から大きな補修費がかかることもあるため、事前の診断が欠かせません。
屋根カバー材選びのポイントと注意点
屋根カバー工法は建物の寿命や快適性に直結する大切な工事です。以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 既存屋根の状態を確認すること
下地が腐食している場合は、カバー工法ではなく葺き替えが必要です。 - 屋根の重量を考慮すること
カバー工法は既存屋根の上に重ねるため、建物の構造に見合った素材選びが大切です。 - 信頼できる業者を選ぶこと
安さだけで選ぶと施工不良や雨漏りの原因になることも。複数社から見積もりを取り、比較検討しましょう。
まとめ:屋根材選びがリフォームの成否を決める
屋根カバー工法は、「剥がさずに重ねる」だけの工事ではありません。家を守り、快適な暮らしを続けるための大切な選択です。
屋根材によって費用も耐久性も大きく異なります。
長期的に見てコストパフォーマンスの高い素材を選び、専門業者に相談しながら最適な施工方法を見極めることが何より重要です。
「うちはどの屋根材が合うのか分からない」という方こそ、一度専門家に診てもらいましょう。
弊社では屋根診断から最適な素材提案まで一貫対応しています。
寒さ・雨漏り・老朽化に悩まない住まいを、確かな技術でサポートします。



















