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SHIROKUMA COLUMN

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2025/11/09
冬の塗装はなぜ危険?10年後に失敗する4つの理由と正しい対策

冬の朝、外壁や屋根を見上げたとき、白く霜が降りていたり、手で触るとしっとり冷たく濡れている。
そんな季節に「そろそろ塗り替えたい」と考えていませんか?
しかし実は、冬の塗装には大きなリスクが潜んでいます。
見た目はきれいに仕上がったように見えても、数ヶ月後には塗膜が剥がれたり、色がムラになったりと、思わぬトラブルにつながることがあるのです。
「今やらないと春まで待たなきゃ…」「でも工期を遅らせるのも困る」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、なぜ冬の塗装が危険なのか、その理由を具体的に解説しながら、失敗を防ぐための正しい判断基準と施工上の注意点をお伝えします。

冬の塗装が危険な理由は「温度」と「湿度」にある

冬に塗装をするとトラブルが起こるのは、主に気温が低く、湿度が高くなりやすいからです。
塗料は化学反応と乾燥のバランスで固まる仕組みのため、この環境が崩れると塗膜の性能が大きく低下します。
特に、気温5℃を下回る「氷点下付近」では、塗料の性質自体が変わってしまい、いくら丁寧に塗っても本来の仕上がりにはなりません。
塗料メーカーの多くは「気温5℃以上・湿度85%以下」での施工を推奨しています。
これを下回ると、乾燥不良や密着不良など、見えない内部トラブルを引き起こします。
では、具体的にどんな問題が起こるのでしょうか。

1. 塗料が凍結・硬化不良を起こす

冬の塗装トラブルで最も多いのが、「塗料が凍る」「硬化しない」という問題です。
塗料は種類によって乾燥や硬化の仕組みが異なりますが、低温ではどちらも正常に進まなくなります。

水性塗料の凍結

水性塗料は、その名の通り「水」が主成分です。気温が氷点下になると、水分が凍ってしまい、塗料の内部構造が壊れてしまいます。
一度凍った塗料は、解凍しても元の性能に戻りません。
その結果、塗膜が脆くなったり、塗りムラが発生したりと、仕上がりが著しく悪くなります。

油性塗料の硬化不良

一方、油性塗料でも低温によって化学反応が遅くなり、完全に硬化しないまま表面だけが乾いてしまうことがあります。
これを「硬化不良」といい、見た目は乾いていても、内部が柔らかくベタつくため、わずかな衝撃で傷や剥がれが起こります。

造膜不良による耐久性の低下

塗料は乾燥と化学反応によって「塗膜(とまく)」を形成します。
ところが低温ではこの塗膜形成が不完全になり、表面が粉のように白くなる「白化現象」や、細かいひび割れを起こします。
これでは防水性も遮熱性も十分に発揮できず、数年で再塗装が必要になるケースもあります。

2. 密着性が低下して剥がれや膨れの原因に

冬の塗装で次に問題となるのが「密着不良」です。
塗料は下地(外壁や屋根の表面)にしっかりと密着してこそ意味がありますが、気温や湿度の影響でその接着力が大きく低下します。

下地が濡れている状態での塗装

冬の朝は霜や夜露が残っていることが多く、見た目では乾いているように見えても、表面がうっすら湿っていることがあります。
この状態で塗装すると、水分の膜が下地と塗料の間に残り、乾燥後に剥がれや膨れが発生します。

密着不良の具体的な症状

塗装後しばらくしてから、「塗膜がふくれた」「手で触ると浮いている」といった症状が出るのは、典型的な密着不良です。
特に、サイディングやモルタルなど表面が吸水しやすい素材は注意が必要で、冬場の施工では慎重な湿度管理が求められます。

3. 仕上がりが悪くなる原因と見た目のトラブル

低温環境では塗料の粘度が上がり、伸びが悪くなります。職人が丁寧に塗っても、ムラや艶の差が出やすく、美しい仕上がりを得にくいのが現実です。

塗りムラ・色ムラが発生する

塗料が滑らかに広がらないため、ローラーやハケの跡が残りやすくなります。
特に、外壁の広い面や日陰の面では温度が上がりにくく、隣の面との色差が出てしまうこともあります。

艶ムラ・白濁

本来は均一に乾くはずの塗料が、部分的に遅れて乾燥することで艶がバラついたり、白く濁る「艶ムラ」が起こります。
とくにシリコンやフッ素など高光沢の塗料では、この差が目立ちやすく、完成後の印象を大きく損ないます。

4. 乾燥時間が極端に長くなるリスク

塗料は乾燥することで強度と耐久性を持ちますが、気温が低いとその乾燥速度が極端に遅くなります。
通常3〜4時間で乾くところが、冬場では8時間以上かかることも珍しくありません。

乾かないうちに夜露が付着する

冬は日照時間が短いため、日中に塗っても完全に乾く前に夕方を迎えます。
気温が下がると夜露や霜が再び付着し、塗膜表面が白く濁ったり、艶が失われたりします。

ゴミやホコリの付着

乾燥が遅れると、その間に空気中のホコリやゴミが表面に付着しやすくなります。
特に風の強い日は要注意で、せっかくの塗装がザラザラした手触りになってしまうこともあります。

冬の塗装と春・秋の塗装の違い(比較表)

項目冬(気温5℃以下)春・秋(10〜25℃)
塗料の乾燥速度非常に遅い。半日〜1日以上かかる安定して速く乾燥
密着性下地が濡れやすく密着不良を起こしやすい最適な状態で密着しやすい
仕上がりの艶・色ムラや白化が起こりやすい均一で美しい仕上がり
作業時間限られた時間でしか施工できない一日を通して作業が可能
トラブルリスク高い(凍結・結露・霜)低い(安定した気候)

このように、冬は気候条件そのものが塗装に不利であることが分かります。
「職人の技術でカバーできる」と思われがちですが、塗料自体の化学反応が制御できないため、どんなベテランでも限界があります。

冬でも塗装が必要な場合の対策と工夫

「どうしても今塗らなければならない」というケースもあります。
たとえば、漏水やサビの進行が早く、放置できない場合です。
その際は、次のような対策を徹底すれば、リスクを最小限に抑えられます。

施工時間を限定する

日中の気温が最も高くなる時間帯(午前10時〜午後3時)に限定して作業することで、乾燥を促進できます。
また、朝の霜が完全に乾いてから作業を開始し、夕方の冷え込み前に終了することが重要です。

下地の水分を完全に除去する

塗装前に高圧洗浄を行った場合は、下地の乾燥に最低1日以上置きます。
特にモルタルや木部は内部に水分を含みやすいため、赤外線水分計でのチェックが効果的です。

対応温度を確認する

塗料メーカーによっては、「低温対応型塗料」や「冬季施工専用塗料」を販売しています。
これらは5℃前後でも硬化できるよう改良されていますが、それでも限界はあります。
使用前には必ずカタログの施工条件を確認しましょう。

塗装業者選びで失敗しないために

冬季の塗装は、施工条件の判断力がすべてです。
「気温が下がったら今日は中止します」と判断できる業者こそ、本当に信頼できる業者です。
逆に、「大丈夫ですよ、やっちゃいましょう」と安易に進める業者は、後からトラブルを残す可能性が高いと言えます。

信頼できる業者は、次のような対応をします。

  • 現地の温湿度を計測しながら施工判断をする
  • 塗料メーカーの仕様書を遵守する
  • 乾燥期間を十分に確保する
  • 施工後の保証を明示してくれる

「早く終わらせたい」という気持ちは分かりますが、冬に無理して塗るより、春に確実な品質で仕上げたほうが、結果的に長持ちし、コストも抑えられます。

まとめ:冬の塗装は避け、ベストシーズンを選ぶのが最善

冬の塗装が危険なのは、単なる「寒いから」ではありません。
塗料が本来の性能を発揮できず、密着・乾燥・見た目すべてに悪影響が出るからです。
もし冬場に塗装を検討しているなら、「今すぐ塗るべきか」「春まで待つべきか」をプロに相談しましょう。
しろくまペイントでは、長野の厳しい寒さを知り尽くした職人が、気候と現場の状態を正確に見極め、最適な時期・方法で塗装を行います。
冬でも緊急対応が必要な場合は、低温施工用の塗料選定や仮設養生などで安全に対処します。
あなたの家を、長持ちする美しい仕上がりで守るために、私たちは一切の妥協をしません。

 

 

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