しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
屋根瓦のずれが招く雨漏り危機!原因と早期対処ガイド

早朝の風雨で「バタバタ」と瓦が動く音にハッとしたり、庭に欠けた瓦が落ちているのを見つけて不安になった経験はありませんか。
瓦のずれは珍しいトラブルではなく、多くの場合は経年劣化が静かに進んだ結果です。
ただし放置すると雨水が下地へ浸透し、室内漏水や木部の腐朽へ発展するリスクが高まります。
本記事では瓦ずれの主な原因、被害が進むメカニズム、修理方法から費用相場、業者選びのポイントまでを解説。
長野のような寒暖差が大きい地域でも安心して暮らし続けるためのヒントをお届けします。
目次
瓦ずれが起こる3大要因
瓦は一枚ごとに自重で重なり合い、漆喰や銅線・ステンレス釘などで固定されています。
ところが経年劣化により漆喰が粉化すると固定力が弱まり、地震や強風・積雪荷重でわずかにズレが拡大。
さらに台風・地震といった自然災害が加わると、隣瓦とのかみ合わせが外れて浮き上がることがあります。
また、ハクビシンやカラスなどの動物被害で瓦が動かされるケースも少なくありません。
ずれた瓦の下にはわずかな隙間が生じ、雨水や飛雪が進入して下葺き材を劣化させ、雨漏りが加速します。
被害を放置するとどうなるか?劣化進行のステップ
瓦ずれを放置すると、①下葺き材の破れ → ②野地板の腐朽 → ③垂木や梁のカビ・シロアリ発生 → ④天井クロスにシミ・室内漏水という順に深刻化します。
特に冬季に野地板が濡れたまま凍結・融解を繰り返すと木材が割けやすく、屋根全体の強度が下がるため早期発見と補修が不可欠です。
①下葺き材(ルーフィング)の破れ
瓦の下には防水シート(下葺き材)が敷設されています。
・瓦のずれや隙間から雨水が侵入すると、シートが直接露出 → 紫外線劣化 → 破れを起こします。
・シートが破れると、次のステップである下地への浸水を防げなくなります。
②野地板(屋根合板)の腐朽
下葺き材が破れると、雨水が野地板に直接当たるようになります。
・合板が水分を吸収し続ける → 腐朽菌が繁殖 → 板が軟化・ボロボロに。
・下地の強度が失われることで、瓦の固定もさらに不安定になります。
③垂木・梁のカビ/シロアリ発生
野地板が腐ると、屋根の主要構造材である垂木(たるき)や梁(はり)にも水がまわります。
・湿気が高い環境はカビの温床に。
・木材内部が腐朽して抵抗力が落ちると、シロアリが住みつきやすくなり、構造体そのものの耐久性が著しく低下します。
④天井クロスのシミ・室内漏水
最終的に、屋根裏を伝った雨水が天井裏を湿らせ → 天井クロスや壁紙にシミ発生 → 室内への雨漏りを引き起こします。
・インテリアの美観を損ねるだけでなく、内装材の腐敗や家電機器の故障など、二次被害も拡大します。
原因別の主な症状と対策
原因 | よく見られる症状 | 一次対策 | 根本対策 |
---|---|---|---|
経年劣化 | 棟瓦の漆喰はがれ・瓦の浮き | 落下箇所の応急固定 | 漆喰詰め直し/部分差し替え |
台風・強風 | 瓦の横滑り・割れ | ブルーシート仮養生 | 瓦再配置+ビス・銅線補強 |
地震 | 瓦の段差・棟の崩れ | 棟部押え材で仮固定 | 棟取り直し+耐震強化 |
動物被害 | 屋根裏への糞害・瓦散乱 | 侵入口のネット封鎖 | 瓦戻し+防鳥・防獣工事 |
1. 経年劣化によるトラブル
よく見られる症状
棟瓦の漆喰(しっくい)が割れたり剥がれ落ちる
棟の瓦が浮いてズレている箇所がある
一次対策(応急処置)
剥がれた漆喰の下に雨水が回らないよう、現場用モルタルや防水シーリング材で埋め戻します。
浮いた瓦は瓦押さえバンドや仮固定用の金具で仮止めし、飛散や落下を防ぎます。
根本対策(恒久修理)
棟全体の漆喰を一度剥がし、新しい漆喰を均一に打ち直し。
漏水が疑われる場合は棟瓦をいったん外して下地の防水シートや貫板を点検・交換し、そのうえで部分的に瓦を差し替えます。
必要に応じて、ステンレス製棟金具や耐久性の高い墨付け材を併用して施工寿命を延ばします。
2. 台風・強風による被害
よく見られる症状
瓦が横方向に滑ってズレている
割れた瓦が散乱している
一次対策(応急処置)
被害箇所にブルーシートをかけ、瓦の下地へ雨水が侵入しないよう仮養生します。
割れた瓦はそのまま置いたままにせず、割れた破片を撤去し、露出した下地をビニールシートで覆うか防水テープで固定。
根本対策(恒久修理)
ズレた瓦は一度外して元の位置に再配置。
瓦専用ビスや銅線でしっかり固定し、横滑りを防止します。
割れた瓦は同じ寸法・色の新品に差し替え、目立たないように葺き直します。
3. 地震による破損
よく見られる症状
棟部で瓦が階段状にズレたり、崩落寸前の状態
瓦と瓦の間に段差や隙間ができている
一次対策(応急処置)
崩れかけた棟部に仮設の押え材(クランプや仮固定金具)を取り付け、瓦の落下を防ぎます。
雨水が直接入る箇所には、防水テープやビニールシートで一時的にカバー。
根本対策(恒久修理)
棟瓦をいったん全解体し、貫板や下地の木部、野地板の固定状態・腐朽の有無を点検・補修。
地震対応金具や耐震棟金具を併用して、耐震性を高めた棟取り直しを実施。
瓦の接合部に緊結バンドなどを追加し、横揺れにも強い構造に仕上げます。
4. 動物(鳥・ネズミなど)による被害
よく見られる症状
屋根裏に糞や巣材がたまっている
瓦が散乱し、屋根裏への小動物の侵入路ができている
一次対策(応急処置)
小動物が出入りしている隙間を見つけたら、金網(ステンレス製)や強力メッシュネットで一時的に封鎖。
屋根裏の糞や巣材はマスク・手袋を着用して清掃・消毒し、再発を抑制。
根本対策(恒久修理)
瓦を元の位置に戻し、瓦の隙間を専用シーリング材で確実に密閉。
小動物の侵入経路となっている軒先や棟部の通気口に防鳥・防獣用金具を設置。
必要に応じて専門の害獣駆除業者に相談し、侵入動物の種類に合わせた対策を実施。
修理方法と費用のめやす
瓦のずれ修理は範囲と下地の傷み具合で大きく4段階に分かれます。
軽度なら瓦を持ち上げて再配置し、銅線またはステンレスビスで固定し直すだけで済み、目安は1㎡あたり5,000〜8,000円。破損瓦の交換は同系色瓦の手配費を含め1枚あたり2,000〜4,000円程度です。
漆喰が剥がれている場合は棟瓦の取り直しを行い、5m棟でおおむね10万円前後。
さらに下葺き材・野地板が腐食し広範囲にズレが生じていれば部分葺き替えまたは屋根全体の葺き替えとなり、30㎡規模で80万〜150万円が相場となります。
火災保険は台風・突風・地震由来の破損に適用されるケースが多いので、損傷写真と業者発行の見積書をそろえて早めに保険会社へ相談することが節約のポイントです。
DIYは危険!専門業者へ依頼すべき理由
屋根作業は高さ2階相当・傾斜20〜30°という環境下で風速が増すため、未経験者の落下事故が後を絶ちません。
また瓦の割付バランスやビス打ち位置を誤ると、かえって荷重偏りを生んで再ズレの原因になります。
長野市など寒冷地では雪止め金具や換気棟の位置、凍害を防ぐルーフィング選定まで含めた総合的な診断が欠かせないため、瓦屋根診断技士や一級かわらぶき技能士が在籍する業者に依頼しましょう。
長野県で安心できる業者を選ぶコツ
・雪害・凍害の実績:寒冷地特有の現象を熟知しているか
・見積書の透明性:瓦枚数・漆喰量・足場代を明細化
・施工保証:3〜10年の漏水保証があるか
最低2〜3社で相見積もりを取り、工法・費用・保証を比較することがトラブル回避への近道です。
瓦ずれは“早期発見・早期補修”が鉄則
瓦は長寿命な屋根材ですが、固定力を担う漆喰や下葺き材は時間とともに劣化します。
ずれを放置すると雨漏りだけでなく構造材の腐朽、室内カビ、資産価値低下といった深刻な被害が連鎖的に発生します。
築10年を過ぎたら定期点検を受け、軽微なうちに補修を行うことで、将来の大規模改修費を抑えられます。
長野をはじめ寒冷地で屋根瓦のずれにお困りの際は、地域特性に精通した信頼できる瓦専門業者へ早めに相談しましょう。