暮らしを楽しむ情報たくさんのしろくまコラム。

春先の陽ざしで外壁をふと見上げたとき、「色あせが前より目立つ」「触ると手に白い粉が付く」「コーキング（目地）が割れている」そんな変化に気付くと、塗り替えが頭をよぎります。
ただ実際に行動へ移そうとすると、多くの方が「いったいいくら掛かるのか分からない」という壁にぶつかり、結局先送りにしてしまうのが現実です。
ところが外壁は、一度劣化が進みだすと雨水を吸いやすくなり、塗り替え費用どころか下地補修や張り替えといった高額工事が追加で必要になることも。
つまり、適正費用の目安を知って早めに動くことが、長期的には最も安上がりというわけです。
本記事では飯山市の戸建てを中心に、坪数別・塗料別の相場から見落としがちな諸経費、さらに賢い節約術までを丁寧に解説します。
読み終えたときには「自宅はおよそ〇〇万円前後」という具体的な数字と、実際に動く際のチェックポイントが手に取るように分かるはずです。

外壁塗装費用を左右する三大要素

1. 坪数と外壁面積“家の大きさ”が価格の土台

一般的な二階建ての場合、延べ床面積30坪で外壁面積はおよそ120〜140㎡、40坪で160〜180㎡が目安です。
飯山市の積雪仕様住宅では軒の出が深く、同じ坪数でも面積がやや大きくなる傾向があります。
塗料は㎡単価で計算されるため、単純に面積が2割増えれば材料費も2割アップ。
さらに面積増は足場量や洗浄水量にも比例するので、坪数がほぼ総工費の骨格と覚えておきましょう。

2. 塗料グレード・耐用年数が上がるほど単価も上がる

塗料の主流はシリコン系ですが、上位にラジカル抑制型シリコン、フッ素、無機と続きます。
たとえば同じ40坪でも、一般シリコンと無機塗料では30〜40万円の差が生じることも珍しくありません。
これは原料価格だけでなく、上位グレードほど塗膜厚や乾燥時間の仕様が厳格で手間賃も高くなるためです。
短期的コストを抑えたいのか、10年以上のメンテナンスフリーを狙うのか、ライフプランと照らして選ぶ必要があります。

3. オプション工事、“見えない部分”に潜む費用ト

外壁塗装は塗るだけでは完結しません。
足場の組立解体、高圧洗浄、下地補修、シーリング打ち替え、養生、さらに雪国特有の雪止め金具の着脱など、付帯作業の有無で合計が大きく動きます。
見積書では「一式」表記に要注意。金額内訳を項目ごとに確認し、抜け漏れがないかチェックすることが後の追加請求を防ぐ何よりの保険になります。

坪数×塗料別 早見価格表（飯山市相場）

表の読み方

価格は足場・高圧洗浄・下地処理・シーリングを含む標準仕様（税別）。
「—」は施工事例が少なくデータ不足のため目安なし。
冬季施工は仮設テントや加温養生が必要になり、＋5〜10%程度上振れする場合があります。

費用内訳「結局どこにお金が掛かるの？」

足場・安全仮設

外壁塗装の基礎中の基礎が足場です。130㎡までの戸建てで15〜18万円、大型住宅では20万円を超えることも。
雪国仕様の高強度足場やメッシュシート増設は安全確保に必須で、値引き交渉が難しい固定費と理解しておきましょう。

高圧洗浄・バイオ洗浄

汚れを残したまま塗装すると密着不良を起こすため、1㎡あたり150〜250円が相場。
カビやコケが顕著な北面は、苔根まで分解するバイオ洗浄薬剤（＋5,000〜1万円）が追加されるケースが多いです。
飯山市は湿潤な梅雨と豪雪後の融雪水で外壁が湿りやすく、洗浄工程の重要度が高い地域と言えます。

下地処理・クラック補修

ひび割れ幅0.3mm以下ならシーリング充填、0.3mm以上はUカット工法やVカット工法が必要で、1mあたり1,200〜2,000円が目安。外壁材が凍害で膨れた場合は張り替えとなり、部分的でも数万円単位が加算されます。

シーリング打ち替え

窓まわりや目地のコーキングは、30坪で10〜20万円前後。
既存シーリングを完全撤去しない「増し打ち工法」は一時的に安価ですが、期待耐用年数が半分程度に縮むため長期視点で要検討です。

塗料・上塗り工程

塗料缶の定価だけでなく、メーカー仕様書に基づく規定膜厚を守れる量が必要です。
単価はシリコンで㎡あたり1,800〜2,300円、フッ素で2,700〜3,200円、無機では3,500円を超えることも。
グレード差はここで顕在化します。

付帯部塗装（破風板・雨樋・軒天）

「外壁と同色でまとめる」「色を変えてアクセントにする」などデザイン面で満足度を左右する部分。
一式10〜20万円が相場ですが、金属製雨樋の交換や破風板の板金巻き込みを伴うと＋数万円。

飯山市で助成金はなし！だけど諦めるのはまだ早い

焦らず活用したい三つの金策

1. 相見積もりで“不透明価格”を炙り出す

最低でも3社から同一仕様で見積もりを取得しましょう。
価格だけでなく、項目ごとの数量・単価が妥当か比較することで不当な上乗せを未然に防止できます。
最近はWEBで図面を送るだけの概算サービスも増え、時間コストも大幅に削減可能です。

2. リフォームローンで家計分散

飯山市内の金融機関では、無担保型リフォームローンが年1.5〜2.5%台で利用できます。
例えば100万円を5年返済にすれば、月々のおよそ支払いは17,000円前後。
手元資金を家具購入や断熱改修に回すこともできます。

3. 火災保険・共済の風災補償

台風や豪雪で外壁に破損が生じた場合、風災補償が適用されることがあります。
「塗装の劣化」単体では対象外ですが、“風災による破損＋周辺部の美観復旧のための塗装”として認められるケースも。
必ず施工前に保険会社へ写真付きで相談しましょう。

40坪・築15年住宅をラジカルシリコンで塗装した例

・築年数：15年（窯業系サイディング）
・外壁面積：165㎡
・劣化状況：退色＋チョーキング、目地シーリングの亀裂
・依頼先：飯山市内・地域密着型塗装店（諸経費・交通費が少ない）

ポイント

・足場に雪対策強化金具を選択したため、標準より4万円増。
・フィラー入れでクラック追従性を上げ、次回塗り替え時期を延伸。
・相見積もりで17万円の価格差が発覚し、最終的にコスパと保証年数で決定。

節約だけでなく“満足感”を高める二つの視点

地域密着店を選ぶメリット

飯山市近隣に倉庫を構える業者は、移動距離が短く交通費が抑えられるだけでなく、豪雪時の緊急対応やアフター点検が迅速です。
また地域特有の凍害や日射条件を熟知しているぶん、塗料選定の的中率が高く、結果として再塗装サイクルが伸びる傾向があります。

専門家による第三者診断で“見えない不安”を消す

建築士といった有資格者に相談すると、赤外線カメラや打診棒で内部劣化を可視化してもらえます。
見積書の裏付けが取れることで、追加工事の必要性や費用妥当性を客観的に判断でき、結果的に“安物買いの高リスク”を避けられます。
ちなみに弊社には建築士が在籍していますので、安心です。

適正な外壁塗装費用を知り、後悔しない選択を

外壁塗装には「相場60〜100万円」といった大まかな目安が存在しますが、坪数・塗料・オプション工事という三つの要素をどう設定するかで、最終金額は大きく揺れ動きます。
飯山市は雪国ならではの施工条件が絡むため、同じ数値でも平野部とは違うコスト構成になる点に注意が必要です。

・30坪なら60〜100万円、40坪なら80〜130万円がシリコン系の基準値。
・耐久重視の無機塗料では、45坪で165〜220万円まで上がることも想定。
・助成金ゼロでも相見積もり・リフォームローン・火災保険申請で負担分散は可能。

この記事で紹介したチェックリストを手元に、まずは3社に無料見積もりを依頼してみてください。
数字が見えると不安は一気に具体策へと変わり、塗り替え後の鮮やかな外観と安心感が現実のものとなります。
外壁は家を守る“バリア”です。
適切な費用とタイミングでメンテナンスし、大切な住まいを雪深い飯山の冬からしっかり守り抜きましょう。