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SHIROKUMA COLUMN

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コラム

SHIROKUMA COLUMN

2015/02/09
建物に使われている木材を反らさせないために重要な工程とは|木材の寸法安定性にも繋がる3つの乾燥技術

日本の神社仏閣や家屋などの建築は、主に木材を使って建てられています。

その歴史は古く、長い歴史の中で職人たちが考えだした技術は、今もしっかりと伝え残されています。
そうした職人たちの素晴らしい技術は、日本国内で残る国宝級の建物などにも使われ、海外からも高い評価を得ています。

建築に関する技術は多岐にわたります。

その技術のひとつに「建築に使われる木材の乾燥」があります。 この乾燥の技術が無ければ、古い建築物も残っていなかったかもしれません。 木材は、それぞれその材料によって性質が違っています。 その木材は山から切り倒してすぐに建築に使用することはできません。

切り倒されたばかりの木には、地に根を下ろして吸い上げていた水分がたっぷりと含まれているからです。

この水分を上手に乾燥させることで、建築材料としての木材の価値が出てきます。 木の種類や、木を切り倒した時期、その木が育った環境などさまざまな特徴を把握して、乾燥の仕方や乾燥にかける時間を決める技術は、長年の経験と勘が培います。

乾燥の仕方については、天然乾燥法と人工乾燥法とがあります。
天然乾燥をする場合は、屋外に木材をきれいに積み重ねて、太陽からの日射や熱、積み重なった木材の間を吹き抜けていく自然の風によってゆっくりと乾燥を促すという方法です。

また、人工乾燥ではこうした自然の乾燥法から算出した温度・湿度・空気の流れなどを再現して乾燥をしていくというものです。

こうして乾燥させた木材は、その木材を使って建築する土地に合った状態の含水率に仕上げて利用します。

きちんと乾燥された木材は、反りやゆがみなども少なく計算通りに建築することができるのです。

また、変色を起こしたり、腐食することも少ないのが乾燥をしっかりとした木材の特徴です。
強度という点でも乾燥することで強い建築材料となり、ネジなどを使った場合にもしっかりと保持することができます。

乾燥している木材は、その表面を塗装したり、表面に接着剤を使ったりする場合にも、美しくしっかりと接着をすることができます。

何百年も前に建てられた寺院などが、今でもしっかりと残っているのはこうした日本独特の四季を上手に利用してきた職人の知識と技術があったからです。

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