しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
「悠久の時を刻む木」神社仏閣を支える乾燥技術の神髄

建築に使われる木材の乾燥技術
日本の神社仏閣や家屋などの建築は、主に木材を使って建てられています。
その歴史は古く、長い歴史の中で職人たちが考えだした技術は、今もしっかりと伝え残されています。
そうした職人たちの素晴らしい技術は、日本国内で残る国宝級の建物などにも使われ、海外からも高い評価を得ています。
建築に関する技術は多岐にわたります。
その技術のひとつに「建築に使われる木材の乾燥」があります。
この乾燥の技術が無ければ、古い建築物も残っていなかったかもしれません。
木材は、それぞれその材料によって性質が違っています。 その木材は山から切り倒してすぐに建築に使用することはできません。
切り倒されたばかりの木には、地に根を下ろして吸い上げていた水分がたっぷりと含まれているからです。
この水分を上手に乾燥させることで、建築材料としての木材の価値が出てきます。
木の種類や、木を切り倒した時期、その木が育った環境などさまざまな特徴を把握して、乾燥の仕方や乾燥にかける時間を決める技術は、長年の経験と勘が培います。
木材を乾燥させる4つの技術
木材の乾燥方法は、おおまかに4つの種類があります。
天然乾燥・葉枯らし乾燥・水中乾燥・人工乾燥です。
それぞれに乾燥させる期間や方法も全く異なります。
天然乾燥
天然乾燥は、木材を枝や葉を取り除き製材した後、自然の力で乾燥させる方法です。
この方法の最大の利点は、コストを抑えつつ木材の色やツヤをそのまま保てることです。
自然乾燥により、木材は美しい風合いを維持します。
しかし、乾燥には半年から1年ほどの時間がかかります。
このため、伐採後すぐに木材を使用したい企業には適していないかもしれません。
天然乾燥は、時間をかけて品質を重視する場合に適した方法です。
葉枯らし乾燥
葉枯らし乾燥は、木材を伐採後に枝や葉を取り除く前に自然乾燥させる方法です。
木材を山側に向けて切り倒し、その場で乾燥させます。
葉には蒸散作用があり、水分を自然に減少させる役割を果たします。
この方法は、木材の色やツヤを美しく保つことができる利点がありますが、乾燥には約半年の時間が必要です。
葉枯らし乾燥の大きな利点は、フェノールという成分の発生によって害虫の発生を抑えることができる点です。
水中乾燥
水中乾燥は、木材を乾燥させる方法の中で最も時間がかかります。
まず、丸太の状態で約半年から1年間水に浸けます。その後、木材を外に出し、再び約半年から1年間かけて乾燥させます。
この方法は長期間を要しますが、木材の品質を保ちやすく、反りや割れを防ぐ効果があります。
水中に沈めることで、木材内部の不純物を洗い流し、表面を美しく仕上げることが可能です。
しかし、水中乾燥を行うには、通常の天然乾燥に加えて、水中での保管期間が必要です。
そのため、非常に根気が必要な乾燥方法といえるでしょう。
人工乾燥
人工乾燥には、低温除湿式、高温式、高周波式の3つの方法があります。
低温除湿式は、木材を乾燥庫に入れ、庫内の温度を上げて除湿する方法です。乾燥には15~30日かかりますが、木材の色味やツヤを保つことができます。
一方、高温式は庫内の温度を100度まで上げ、2~3日で乾燥を完了させます。
ただし、急速な乾燥が木材に負荷をかけ、変色や内部割れを引き起こすことがあります。
高周波式は、減圧した庫内に木材を入れ、高周波で熱を加えて乾燥させる方法です。1日で乾燥が完了しますが、設備費が高いというデメリットがあります。
これらの方法を理解し、用途や予算に応じて最適な乾燥方法を選ぶことが重要です。
最後に
木材の乾燥において、含水率への注目は非常に重要です。
含水率は木材に含まれる水分の割合を示し、適切な乾燥度合いを知るための指標となります。
短時間で含水率を測定するには、含水率計が便利です。
乾燥中の木材は環境により水分を吸収したり放出したりするため、含水率が変動します。
一定の期間乾燥させて含水率が安定した状態を平衡含水率といい、この状態に達することで木材内の水分変化が抑えられ、材質の変化も少なくなると考えられます。
乾燥をしっかりとすれば木材は変色を起こしたり、腐食することが少なくなります。
強度という点でも乾燥することで強い建築材料となり、ネジなどを使った場合にもしっかりと保持することができます。
乾燥している木材は、その表面を塗装したり、表面に接着剤を使ったりする場合にも、美しくしっかりと接着をすることができます。
何百年も前に建てられた寺院などが今でもしっかりと残っているのは、こうした日本独特の四季を上手に利用してきた職人の知識と技術があったからなのです。
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