しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
コンクリートのはく離・剥落などを防ぐ予防保全とは!?
コンクリートのはく離・剥落などを防ぐ予防保全・修理とは!?
■ 先日に引き続いてコンクリートのことについてご紹介します。
みなさんこんにちは
しろくまペイントです。
先日、コンクリートの劣化の原因になる中性化についてご紹介しましたが、本日は中性化をどのように防ぐのかをお伝えしていきたいと思います。
中性化とは二酸化炭素によって生じる鉄筋コンクリートの劣化の1つになります。
コンクリートは主成分がセメントであるため内部がアルカリ性ですが、外部からの炭酸ガスの侵入によって中性になると鋼材の不動態破膜が失われ耐腐食性が低下します。
不動態破膜とは、鉄筋の表面に形成される皮膜です。
コンクリートの中性化は大気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入して炭酸化反応を引き起こすことにより、本来アルカリ性である細孔溶液のphを下げる現象であります。
中性化はコンクリート表面より進行し鉄筋などの鋼材位置に達しますと不動態破膜を破壊します。
■ 中性化が進行すると!?
これにより鋼材を腐食させ腐食生成物の体積膨張によりコンクリートのひび割れ、剥離を引き起こし、耐荷力などの構造物の性能低下が生じます。
また、ひび割れが発生したコンクリートはさらにco2の侵入を促すため中性化によるコンクリート構造物の劣化、雨水等の浸入による鉄筋の腐食を加速させることが知られています。
そのほか湿潤状態より、乾燥している状態の方が一般に中性化の進行は早いです。
ただし、中性化したとしてもコンクリート自体の強化が低下するわけではないので無筋コンクリートの場合は問題はあまりないです。
■ どうやって防ぐ!?
中性化における設計、施工面からの予防としては、中性化速度を遅らせて構造物の長寿命を図ることに重点が置かれます。
まず水セメント比の小さい密実なコンクリートは、劣化因子であるCO2の侵入を抑える効果があります。
また、養生期間を長くとることにより、コンクリートの中性化を防ぐことができると言われています。
かぶりを大きく取ることやコンクリート表面の塗装を行うことも中性化を防ぐことに繋がるのです。
構造物の延命を測ることができたりもします。
ただし、これらの手法は建設時のコスト増を招くため、構造物の重要度や腐食環境、耐用年数など求められる性能に応じて適切に選定する必要があります。
中性化の劣化速度を抑制することを目的としてアルカリ性付与材を塗布、含侵させる表面含侵工法などが用いらています。
主に潜伏期や、進展期での予防保全として適応されているのですが、加速期での断面修復とかせて、アルカリ性与材を使用をして防ぐこともあります。