しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
コンクリートが劣化する原因と防止対策|ひび割れ・腐食・剥落のメカニズムとは?

コンクリートは建物や橋、トンネル、道路など、私たちの生活に欠かせない構造物に幅広く使用されています。
しかし、一見頑丈に見えるコンクリートでも、長年の環境的な影響で徐々に劣化が進行します。
劣化が進めば、ひび割れ・鉄筋の腐食・落下事故・構造耐力の低下など、安全性に大きな問題を引き起こしかねません。
この記事では、コンクリートの劣化について、主な原因・兆候・予防策・補修方法まで網羅的に解説します。
メンテナンスや劣化診断の参考として、ぜひお役立てください。
目次
コンクリートはなぜ劣化するのか?|劣化のメカニズムを理解しよう
コンクリートの特徴と弱点
コンクリートは「セメント+骨材+水」から作られる建材で、圧縮には強いが引張や伸縮には弱いという性質があります。
また、多孔質構造を持つため、内部には目に見えない微細な空隙(すきま)が存在し、そこから水や空気、化学物質が浸入することで劣化が始まります。
コンクリートの主な劣化原因4つとそのメカニズム
コンクリートの劣化は、主に中性化、アルカリ骨材反応、塩害、凍害の4つに分類されます。
それぞれの原因と影響を詳しく見ていきましょう。
【中性化】二酸化炭素によるアルカリ性の低下
コンクリートはもともと強アルカリ性(pH12〜13)で、内部の鉄筋を腐食から守っています。
しかし、大気中の二酸化炭素(CO₂)がコンクリート内部に浸透し、炭酸カルシウムとの化学反応(炭酸化反応)によってアルカリ性が失われていきます。これが「中性化」です。
中性化が進むと、鉄筋を保護していた被膜が壊れ、鉄筋が錆びて膨張 し コンクリートがひび割れ・剥離という流れで劣化が進行します。
【アルカリ骨材反応】シリカと水酸化ナトリウムの反応
「アル骨(あるこつ)」とも呼ばれるこの現象は、コンクリート中の骨材に含まれる反応性シリカ鉱物が、セメント中のアルカリ分と水分に反応して膨張することで発生します。
膨張によって内部に微細な亀裂(マイクロクラック)が発生し、それが徐々に拡大して構造的な問題に発展します。
外観上の特徴として、地図状ひび割れが現れることが多いです。
【塩害】塩化物イオンによる鉄筋腐食
海沿いの地域や凍結防止剤が使われる道路では、塩化物イオン(Cl⁻)がコンクリートに侵入することがあります。
この塩分がコンクリート中に溶け込むと、鉄筋表面の「不動態被膜」(サビ防止の保護膜)を破壊し、鉄筋の腐食を引き起こします。
鉄筋が錆びる → 膨張する → 周囲のコンクリートを破壊 → 剥離・はく落へ
これは中性化よりも急激に進行するケースも多く、放置は危険です。
【凍害】凍結と融解の繰り返しによる破壊
寒冷地では、コンクリート内部に浸入した水分が**氷に変わるときに体積が増加(約9%)**するため、内部からひび割れが発生します。
これが「凍害」です。凍害は繰り返すことで亀裂が拡大し、最終的には**表面の崩れ、剥がれ、粉化現象(スケーリング)**へとつながります。
吸水率の高い骨材を使用していた場合、凍害のリスクが大きくなります。
劣化のサインはこれ!コンクリート劣化の兆候チェックリスト
以下のような現象が見られた場合、内部で劣化が進行している可能性が高いです。
劣化の兆候 | 原因の可能性 | コメント |
---|---|---|
鉄筋に沿ったひび割れ | 中性化・塩害 | 鉄筋が錆びて膨張しているサイン |
地図状ひび割れ | アルカリ骨材反応 | 骨材の膨張による割れ |
表面の剥がれ・はく落 | 中性化・凍害・塩害 | 保護機能の喪失、落下の危険あり |
鉄筋の露出・茶色いシミ | 錆汁 | 内部腐食が進行している証拠 |
コンクリートの白化 | エフロレッセンス | 水分の通過が頻繁にあるサイン |
表面の凹凸や摩耗 | 摩耗劣化 | 高荷重・通行頻度が高い箇所で発生 |
コンクリート劣化の進行を防ぐ5つの対策方法
劣化を食い止め、建物の寿命を延ばすためには、正しい対策と予防が必要不可欠です。
防水・塗装による保護
水分の侵入を防ぐことが、すべての劣化対策の基本です。
外壁や床には防水塗膜や透湿性のある保護塗料を使用
屋上やバルコニーはウレタン防水・シート防水を定期施工
地下部分は止水処理・断熱強化も有効
締め固め・施工精度の向上
コンクリート打設時には、適切な施工管理が必要です。
バイブレーターによる締め固め
適切な水セメント比の管理(低すぎず高すぎず)
養生期間の確保と十分な乾燥
これらを徹底することで、コンクリートの密実性が高まり、劣化しにくくなります。
防錆材の使用
鉄筋コンクリートでは、防錆対策が重要です。
中性化や塩害が進んだ部分には防錆剤の塗布や注入
新築時には防錆鋼材やエポキシ樹脂コート鉄筋の採用も有効
ひび割れの早期補修
小さなひび割れでも放置せず、早期に補修することで劣化の進行を防げます。
エポキシ樹脂注入工法(構造的な補強も可能)
シーリング充填(水分・汚染物質の侵入を防止)
定期点検とモニタリング
建物や構造物の5〜10年ごとの定期診断をおすすめします。
中性化深さの測定
塩分含有量のチェック
赤外線カメラ・打診調査による浮き・剥離の発見
まとめ|コンクリート劣化を正しく理解して、建物の寿命を延ばそう
コンクリートは長寿命の建材ですが、環境や施工状況に応じて必ず劣化していくという前提で管理することが大切です。
本記事のまとめ
内容 | ポイント |
---|---|
劣化の原因 | 中性化・塩害・凍害・アルカリ骨材反応 |
劣化の兆候 | ひび割れ、剥落、鉄筋露出、変色など |
進行すると? | 構造耐力の低下・落下事故・補修費の増加 |
防止策 | 防水・施工精度向上・防錆・早期補修・定期点検 |
「見た目に異常がなくても、内部で劣化は進行している可能性があります。」
早期の発見・対応が、将来の大規模修繕を回避するカギです。