しろくまコラム SHIROKUMA COLUMN
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コラム
木材メンテナンスをDIYで行うための木材の状態と道具と塗料のこと。
目次
木材の劣化ごとによるメンテナンス方法
ウッドデッキやフェンス、什器など、建物のさまざまな場所に使われている“木材”ですが、
他の部材と比べると劣化が早いため、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンス時期の目安は3年~5年位といわれていますが、劣化の進行状況によっては早めに行いましょう。
木部のメンテナンス材料は、ホームセンターや塗料販売店でも購入できます。
プロ仕様の物を選びたい場合は、塗料販売店の方が◎です。
塗料や塗装道具の知識があるため、一式取り揃えてくれるはずです💡
まずは、木部の劣化状態によって、どんなメンテナンスをすれば良いのかをご紹介いたします☝
腐食
全体的または部分的に腐食が進行している状況です。
程度を見極める必要がありますが、基本的に腐食が進行しているところは、何らかの対策を行わないと
更なる腐食の進行に繋がります。
材料の撤去・更新、張り替えなどが必要となります。
シミ・カビ
シミやカビも、内部深くまで浸透してしまっていると、取り除くことができません。
染み抜きやあく洗いにて取り除ける場合もありますが、お客さまご自身での判断では難しいと思います。
判断できる業者さんにご相談いただくことをおススメします。
また、染み抜き・あく洗いは薬品を使う作業となるため、業者さんに依頼しましょう。
摩耗・塗膜劣化
この状態であれば、お客さまご自身でのメンテナンスも可能です。
塗装を行う場合には、下地処理やケレン・養生を行う必要があるため、それなりの労力を必要とします。
下地をきれいに調整し、塗装しやすい環境にしましょう。
また建材同士が絡み合う場所は、特にしっかりと養生を行う必要があります。
養生テープの貼り方によっては、塗料がはみ出してしまうことがあるためしっかりと貼りましょう。
木部の危険信号とは?
海沿いの施設に設置されているウッドデッキや、メンテナンスがあまり行われていないような場所で、灰色になっている木材を見かけたことはありませんか?
屋外で使用されている木材は、紫外線や雨にさらされています。
木材に塗布されている塗膜が性能を失うことで、紫外線をもろに浴びてしまうことになります。
すると、細胞間を接着・固化する役割のある木材中の成分、リグニンが分解されていき、分解されたリグニンは水に溶けやすく、雨により流されていきます。
このリグニンが失われた木材の繊維は荒い状態になっていき、内部まで光が届きやすくなった木材は、
紫外線により劣化が進んでいきます。
結果、灰色になっていきます。
この状態は風化した状態でもあり、劣化はさらに早まってしまいます。
木部のメンテナンスに使われる塗料
オイルフィニッシュ
『オイルフィニッシュ』とは、オイルを使って仕上げる方法で、油性塗料を素地深くまで浸透させ、
内部に塗膜をつくり、耐水性・耐摩耗性・耐薬品性を向上させます。
木材表面に塗膜をつくらないものと、ごく薄い塗膜をつけるものがありますが、
仕上がりの質感は木材本来の質感に近い仕上がりになります。
木材を濡らしたときのような表情で、木目の美しさが引き立ちます。
光沢を抑えて、しっとりとした肌をつくることができます。
光沢がなく、木目を活かした仕上がりにしたい方におススメです。
木材保護着色塗料
『木材保護着色塗料』は、一般塗料の基本性能に加え、防カビ性能や防腐性能、撥水性能を付与した塗料です。
使用する塗料の性能には、『屋外に適すもの』『屋内に適すもの』があるため、場所に応じた塗料を選びましょう。
木材保護着色塗料の塗膜形成には、造膜タイプと含浸タイプがあります。
イメージとして、木部を水性ペンなどで塗れば木目は見えていますが、マジックで書けば木目が消えてしまいます。
これが仕上がりイメージの違いです。
想像いただけたでしょうか?
(わかりづらかったら申し訳ありません!!)
造膜系塗料の特徴とは?
素地表面に塗膜を形成します。
初期の美観が優れ、塗料の性能を維持する期間は、含浸タイプのものと比べ長くなります。
ただし、塗料を含浸するわけではないため、塗膜の劣化が進行すると剥離などにつながる場合があり、
素地自体の劣化へと進行していきます。
また、塗膜があるがゆえに素地の吸湿・放湿が妨げられることもあり、塗膜下の素地に腐朽が
生じる場合があります。
劣化が進行すると、塗り替え時期に複雑な下地処理が必要になります。
そのため、塗り替えコストが高くなる傾向があります。
含浸形塗料の特徴とは?
初心者でも扱いやすい塗料です。
塗りムラができにくく、刷毛目が付かないので仕上がりも良いです。
簡易的なメンテナンスとして、刷毛を使わず、布などで薄く伸ばしながら数回塗られる方もおります。
他の塗料と比べるとメンテナンスが簡単で、早期の状態であれば、洗浄だけの下処理で再塗装ができます。
ただ、造膜タイプのものと違い塗膜がないため、耐水性や耐摩耗性が劣るため、初期の外観を維持できる期間が
短いことがあげられます。
メンテナンスを怠ることによって、木材のダメージが大きくなります。
木部塗装に使用される『道具の種類』と『価格帯』
木部塗装に使われる塗装の道具には、刷毛をはじめ、塗料を入れる缶、ブルーシートなどがあります。
どんな道具が使われているのんか、種類と価格帯をまとめてみました💡
名称 | 内容説明 | 価格 |
---|---|---|
刷毛 | ホームセンターで、一番安いものでは80円位から購入できます。 ただし、プロが使っているものとは、毛の質や量が違います。 塗料に適したもので、扱いやすい刷毛を選びましょう。 | 100円位~ |
やすり | 下地処理を行う際に必要になってきます。 目が粗いものや細かいものがありますので、木部の状態によって選びましょう。 セットで、数種類の番手を購入しておくことが良いでしょう。 | 100円位~ |
各種養生用テープ | マスカーの補強や、ビニールシートと併用して養生するときに使用します。テープの色によって粘着力が違うので、塗装する場所によって使い分ける必要があります。 塗装後はできるだけ早めに剥がさないと、剥がれにくくなることもあります。 他にもパイオランテープやマスカー、ノンスリップマスカーなどがあります。 必要なものを揃えましょう。 | 150円位~ |
ブルーシートなど | 上記写真のように、塗料が他に飛び散っても汚れないようにするために使用します。 薄手の物や厚いものがあります。 | 200円位~ |
ローラー | 刷毛以外の塗り道具です。 広い場所に向きます。 粘土が低い塗料を使用するときには、塗料がローラーからこぼれてやすくなってしまうため注意しましょう。 | 600円位~ |
※場所によっては、さらに充実した道具が必要な場合があります。
※塗料の取り扱い説明書をよく読んで、塗装を行ってください。
定期的なメンテナンスもお忘れなく!
いかがでしたでしょうか?
この記事を通して、ご自身で木部を塗られる際のお手伝いになりましたら幸いです。
また冒頭でお伝えした通り、劣化の早い木材です。
定期的にメンテナンスを行っていただければと思います。