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SHIROKUMA COLUMN

2025/12/15
外壁の凍害とは?原因・症状・修理方法・予防策まで徹底解説

冬になると「外壁が剥がれてきた」「表面が白く浮いている」そんな症状に気づくことはありませんか。
実はそれ、外壁の凍害(とうがい)が進行しているサインかもしれません。
凍害は寒冷地や寒暖差の大きい地域に多く見られ、見た目の問題にとどまらず、建物の内部構造を傷める深刻な劣化現象です。
長野県や東北地方のように冬場の冷え込みが厳しい地域では、凍害をいかに防ぐかが建物の寿命を左右します。

この記事では、外壁の凍害が起こる仕組みから具体的な症状、修理方法、そして再発を防ぐための対策までを、専門的な視点でわかりやすく解説します。

外壁の凍害とはどんな現象か

外壁の凍害とは、外壁材に侵入した水分が凍結と融解を繰り返すことで、内部から外壁を破壊していく劣化現象のことです。
0℃を下回る環境で吸い込んだ水分が氷になると、体積が約9%膨張します。この膨張圧が外壁材を内側から押し広げ、ひび割れや剥離、爆裂を引き起こします。
一度発生すると季節を重ねるごとに被害は拡大し、モルタル壁や窯業系サイディングなどの素材では特に顕著です。
外壁表面だけでなく、下地や構造体にまでダメージが及ぶため、早期発見と対処が非常に重要です。

凍害が発生する主な原因

凍害の原因は単に「寒さ」だけではありません。
建物の構造・立地条件・メンテナンス不足など、いくつかの要素が複雑に関係しています。

1. 凍結と融解の繰り返しによる内部破壊

気温が0℃以下になると、外壁に吸収された水分が凍結します。氷になると体積が増えるため、外壁材の内部に圧力がかかります。
日中の温度上昇で氷が溶け、また夜に凍る──このサイクルを繰り返すことで、外壁の内部構造が徐々に押し広げられ、ひび割れや剥離が生じます。

この現象は「凍結融解作用」と呼ばれ、寒冷地では冬季に何度も起こるため、短期間で劣化が進みやすいのです。

2. 外壁材の吸水と防水性能の低下

外壁塗膜は本来、防水の役割を果たしています。
しかし、経年劣化によって塗膜が剥がれたり、微細なひび割れが生じたりすると、水が内部に浸入しやすくなるのです。

特にモルタルやサイディングは多孔質素材で、水を吸いやすい性質があります。
そのため、塗装の劣化を放置すると、雨水や結露が染み込み、凍結のリスクが一気に高まります。

3. 湿気がこもりやすい場所の環境要因

浴室や台所などの水回りに面した壁や、風通しの悪い北側の外壁は、内部結露や湿気が溜まりやすい場所です。
水分が抜けにくいため、凍害が発生しやすく、放置するとカビや藻の繁殖にもつながります。

また、建物の角や陰になる部分は、太陽光による乾燥が不十分で常に湿気を含みやすいため、被害が集中しやすい傾向にあります。

4. 施工不良による構造的な問題

外壁のつなぎ目であるコーキング(シーリング)材の劣化や、サイディングの直貼り工法による通気不足も凍害の原因です。
コーキングが切れていると水が簡単に侵入し、直貼りの場合は水分が逃げ場を失って内部に滞留します。
こうした施工上の問題があると、塗装のメンテナンスだけでは再発を防げません。

凍害の主な症状と見分け方

凍害は進行段階によって外観が変化します。
初期段階では軽いひび割れやチョーキングから始まり、やがて塗膜の剥がれ、爆裂、欠損へと悪化します。

症状状態の説明放置リスク
ひび割れ(クラック)細い線状の割れ目が現れる。水分が侵入し、内部腐食が進行。
塗装の剥がれ表面の塗膜が浮いて剥がれ落ちる。外壁材の吸水率が上昇し、再凍結の危険。
爆裂・欠損外壁材の一部が膨張・剥落し、欠けや穴ができる。下地が露出し、雨漏り・腐食のリスク増大。
チョーキング手で触ると白い粉が付く。塗膜劣化の初期サイン。防水性が失われ、吸水・凍結の始まり。

初期の段階で気づければ補修で済みますが、進行すると張り替えレベルの工事が必要になるため、早期対応が重要です。

凍害を放置するとどうなるか

凍害を放置してしまうと、外壁だけでなく建物全体に影響が広がります。
まず、ひび割れ部分から雨水が浸入し、内部の断熱材や木材を腐食させます。
その結果、雨漏りやシロアリ被害に発展するケースも少なくありません。

また、外壁が爆裂・欠損して落下する危険もあり、通行人や車への被害が出ることもあります。
見た目の悪化だけでなく、安全性や資産価値の低下にもつながるため、放置は絶対に禁物です。

凍害の修理・補修方法

凍害の症状によって、修理方法は軽度と重度で大きく異なります。
被害の程度を正しく判断し、適切な施工を行うことが重要です。

軽度な場合(ひび割れ・塗膜の剥がれ)

ひび割れ補修:専用の弾性補修材でクラックを埋め、防水性を回復させます。
再塗装:高圧洗浄で汚れや劣化した塗膜を除去した後、下地処理を行い、耐水性の高い塗料で再塗装します。

軽度な凍害は早期の塗り替えで防げることが多く、工期も短く費用も比較的安価です。

重度な場合(爆裂・欠損・広範囲劣化)

部分補修:傷んだ外壁部分を削り取り、新しい補修材を塗り込んで成形します。
重ね張り(カバー工法):既存外壁の上から新しい外壁材を重ねる方法。断熱・防水性能も向上します。
全面張り替え:内部まで損傷している場合は、外壁材自体を新しいものに交換します。

重度の凍害では、外壁リフォームとしての施工が必要になることもあります。
費用は高くなりますが、耐久性を一新でき、見た目も大きく改善します。

凍害を防ぐための予防策

凍害は「寒い地域だから仕方ない」ものではありません。
適切なメンテナンスと設計で、被害を最小限に抑えることができます。

1. 定期的な点検と塗り替え

塗膜のひび割れやチョーキングを見つけたら、早めの塗り替えを検討しましょう。
塗料の防水性能が落ちると吸水が始まり、凍害の第一歩になります。
10年を目安に点検・塗り替えを行うことで、凍害リスクを大幅に減らせます。

2. 凍害に強い外壁材を選ぶ

外壁材の種類によって、凍害への強さは異なります。

外壁材の種類凍害への耐性特徴
モルタル壁弱い吸水しやすく、ひび割れしやすい。
窯業系サイディング中程度吸水に注意。防水塗装が重要。
金属サイディング強い水を吸わず、寒冷地でも安定。
樹脂サイディング強い柔軟性があり、凍結の影響を受けにくい。

特に金属サイディングは軽量で吸水しにくく、寒冷地住宅では人気の選択肢です。

3. 通気工法へのリフォーム

直貼り工法では外壁の裏に空気の通り道がなく、水分が溜まりやすくなります。
これを防ぐには、外壁と下地の間に通気層を設ける「通気工法」へのリフォームが効果的です。
湿気が抜けやすくなり、凍害やカビの発生を防ぎます。

4. 排水環境の整備

雨樋や排水口が詰まっていると、水が外壁を伝って流れ落ち、吸水を助長します。
定期的に清掃し、外壁に余分な水分がかからない環境を整えることも、凍害対策の一つです。

凍害が発生しているかもしれないときの対応

もし外壁にひび割れや剥がれを見つけたら、自分で判断せず専門業者に診断を依頼しましょう。
外見上は軽度でも、内部ではすでに凍害が進行しているケースが多く見られます。

診断では、外壁の含水率や下地の状態を確認し、再塗装で済むのか、張り替えが必要なのかを判断します。
信頼できる業者を選ぶことで、無駄な費用をかけずに的確な修繕が可能です。

まとめ:外壁の凍害は「早めの気づき」と「確実な対処」で防げる

外壁の凍害は、寒冷地で避けられない問題のように見えますが、実際には定期的な点検と正しい施工で大半を防ぐことができます。
ひび割れやチョーキングを放置せず、早めに対処することで、建物を長持ちさせることができるのです。

弊社では、寒冷地特有の気候条件を熟知した職人が、凍害対策に適した塗料選びと施工を行っています。
外壁の状態を的確に診断し、「守る塗装」から「育てる塗装」へ
そんな思いで、一軒一軒に最適なご提案をいたします。

外壁の剥がれやひび割れが気になる方は、どうか一度ご相談ください。
あなたの大切な住まいを、もう一度冬に負けない強さへとよみがえらせます。

 

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