透湿性の塗膜が膨れを抑えるモルタルプール専用塗料『プールコートNS』

はじめに

プール内面のコーティングは、水が直接塗膜の表面に触れるという極めて過酷な条件を耐えねばなりません。
プールコート塗料メーカーである大同塗料(株)は数えきれないほど多くのプール塗料を販売してきましたが、常々頭を悩まされてきたのがモルタルプールの背面水による塗膜の「膨れ」現象でした。モルタルという素材は多分に水分を含んでいるケースが多く、水が蒸発しようとする力は到底塗膜で抑えることの出来るレベルではありません。

プールコートNSとは

背面水圧のかかるモルタルプールをコーティングしますと、往々にして水の蒸発しようとする力の為に塗膜が押し上げられて「膨れ」現象を生じています。
大同塗料(株)はこの問題を解決すべく「プールコートNS」を開発しました。
「プールコートNS」は特殊ビーズを配合し、塗膜に水蒸気の通り道を作ることに成功した画期的な塗料です。(特許第3607256号)

特長

  1. モルタル素地からの水分を透湿しますので塗膜が「膨れ」にくい。
  2. 塗膜は足裏にやさしい凸凹があり、滑りにくくなっています。
  3. 文部科学省「学校環境衛生の基準」で指摘されている6物質「ホルムアルデヒド」「トルエン」「キシレン」「パラジクロロベンゼン」「スチレン」「エチルベンゼン」の全てについて基準値に適合しています。
  4. 塗膜は上水に対して有害物の溶出がありません。(JWWA K 139‐1992[塗膜]溶出試験の規格に合格)
  5. ホルムアルデヒド放散等級はF☆☆☆☆(規制対象外)認定品です。(日塗工 登録番号D01069)

マリンブルー、ライトスカイブルー、パステルブルー、白
コースライン色 黒/DNo.807/DNo.808/DNo.145/白
プールコートNSの調色はできません。

標準塗付量及び塗装面積

 プールコートNS プールセメントW速乾型
容量16kg、4kg(1液型)35kgセット(主剤5kg、硬化剤5kg、骨材25kg)
塗付量下塗0.13~0.15kg/㎡下地調整Ⅰ0.8~1.0kg/㎡
上塗0.15~0.20kg/㎡/回※1下地調整Ⅱ0.6~0.8kg/㎡
塗装面積29~37㎡/16kg(3回塗り)※119~25㎡/35kgセット(2回塗り)
塗装方法はけ、ローラー、エアレス吹付けコテ
乾燥時間3時間(20℃)4時間(20℃)※2

※1 素地がプールセメントW速乾型の場合は、0.12~0.14kg/㎡/回で、37~43㎡/16kg(3回塗り)となります。
※2 プールコートNSを塗装する場合の塗装間隔は2日以上(20℃)です。

プールコートNS塗替塗装仕様

■旧塗膜の除去により凹凸ができた場合(施工システム RC‐323)

工程品名希釈剤
希釈率(質量%)
塗回数
(回)
塗付量
(kg/㎡/回)
塗装方法塗装間隔
(20℃)
素地
調整
・旧塗膜を動力工具、剥離剤などを用いて完全に除去します。除去後は高圧水洗機で水洗して清浄にし、素地を十分に乾燥させます。
・クラック部処理
1mm未満 プールコートパテ速乾型Nやハイボンド#100をパテ付けし、直後に7号硅砂を散布します。
1mm以上 Uカット後、可とう性エポキシにて処理し、直後に7号硅砂を散布します。
下地
調整Ⅰ
プールセメントW
速乾型
清水
1~3
10.8~1.0コテ8時間以上
14日以内
研磨サンダーポリッシャー等で平滑にします。研磨後
下地
調整Ⅱ
プールセメントW
速乾型
清水
1~3
10.6~0.8コテ2日以上
1か月以内
研磨サンダーポリッシャー等で平滑にします。研磨後
下塗プールコートNSプールコートシンナー
20~40
10.13~0.15はけ
ローラー
5時間以上
上塗プールコートNSプールコートシンナー
10~20
20.12~0.14はけ
ローラー
コース
ライン
プールコートNSプールコートシンナー
10~15
1~20.12~0.14はけ
ローラー

※下地に凹凸が少ない場合は、プールセメントW速乾型を省略することができます。

塗装後注水までの最低養生日数気温10℃20℃30℃
日数7日5日3日

注意事項

  1.  剥離剤を使用した際にはヘラなどで剥離剤をできるだけ取り除いた後、十分に水洗し、更に入念に脱脂をして完全に除去して下さい。
  2. モルタルに浮きがある場合はハイボンド#100による樹脂注入又はアンカーピンニング注入を行い、素地を補強して下さい。また、激しい浮きの場合はハツリ取り、フィールドGRC-Lやダイドーレジモルなどで埋め戻して下さい。
  3. プールセメントW速乾型は素地が乾燥しすぎていると樹脂分が吸い込まれて適切な塗膜が形成されません。事前に打ち水をして素地を濡らしてから施工して下さい。
  4. 不陸調整後は適切な塗膜養生期間を経てからサンディングによってバリや突起を除去して次工程に進んで下さい。
  5.  下地調整Ⅰは、モルタルの凹凸が特に激しい場合や、塗付後直ぐに膨れが発生する場合にはプールセメントW速乾型(1セット)に6号硅砂を10~15kg追加して、塗り広げて下さい。
  6. プールコートNSだけでも防滑(ノンスリップ)効果はありますが、さらに滑りにくくする場合は上塗り1回目塗装直後、直ちに6~7号硅砂を散布(0.1~0.2kg/㎡)し、1日以上乾燥後余分な砂を除去してさらに上塗り2回目を塗装します。
  7. 下記のような場合、塗装は原則として避けて下さい。
    (1)気温が5℃以下の時や、湿度が非常に高い時。
    (2)降雪雨時、あるいは塗料の乾燥する前にその恐れのある時。
    (3)強風下、塵埃の多い時。
    (4)炎天下、素材表面の温度が高く、塗膜に泡を生じる恐れのある時。
  8. その他注意
    ①塗料に特殊ビーズが入っていますので、多少塗りムラが出る場合があります。塗装作業中に❛タマリ❜ができたり、ローラーの塗り継ぎが厚くなりますと乾燥時にそこが白っぽく仕上がります。できるだけ❛タマリ❜やローラーの塗り継ぎの出ないように塗装して下さい。
    ②「プールコートNS」は塗装の「膨れ」現象を抑制する画期的な塗料ですが、素材のモルタルの水分含有量が著しく多かったり、その他悪条件が重なった場合には「膨れ」「剥離」等の不具合が起こるケースがあります。
    ③室内プールなど塩素濃度が常に高い環境のプールでは、塗膜の脱色や白亜化現象が早期に発生する場合がありますので、プールコート スペシャル F仕上げなどの他の工法のご検討をお勧めします。
    尚、遊泳プールの遊離残留塩素濃度の水質基準は0.4~1.0mg/ℓ(ppm)です。
    ④日焼け止め等が付着した手や水着で塗膜にふれますと塗膜の色が手や水着に付きやすくなることがあります。

シーズン前のプールの水洗方法

  1. プール掃除の一週間位前にプールを満水の状態にし、プール水100㎥に対して塩素剤(有効塩素100%として)2.6kg投入し、藻類を死滅させて下さい。(固形塩素剤の直接投入は絶対に避けて下さい)
  2. 排水時に残留塩素濃度を0.4ppm以下に調整して下さい。(残留塩素濃度を1ppm下げるのに必要なチオ硫酸ナトリウム【ハイポ】の量は、プール水100㎥に対し350gです。必要量を予めポリ容器にとり、溶解してから出来るだけ均一に投入して下さい。)
    なお、プール水は洗い用として10cm位残して下さい。
  3. プール壁面に「プールコート洗浄剤」を、はけ、ブラシ、ローラー、モップ等で塗り広げて下さい。(90~100㎡/16kg)
  4. 5~10分間放置後、水洗いして下さい。タワシ、スポンジ等の併用をお勧めします。
  5. 底面は流しながら洗浄して下さい。不十分な場合は壁面と同じように処理して下さい。
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